2.4 わたしたちは異端じゃない

 日が傾き始めた頃、近くにあったチェーンのウナギ定食屋に入った。遺伝子改良で完全養殖へのすべての障壁が打ち払われた今、ウナギは世界的に人気の和食だった。


 ひかるもわたしも遠慮がちに相手に合わせようとした妥協案として、〈テラ〉にレコメンドさせたところ、このお店をおすすめされたのだ。他には安いファストフード店に駅ナカの立ち食いフォーの店。クリスパーチキンの気分でもないし、ひかるはフォーが苦手だから、悩むまでもなかった。日曜の夜は混むから早めにとの〈テラ〉のアドバイスのままに、少し早めにわたしたちは入店した。


 3Dホロメニューでひとしきり悩んだ末、結局〈エディエット〉の栄養学的推奨メニューを選択した頃には、外には外国人ばかりの行列ができていた。


「真弓。そういえば期末テストどうだった?」


 わたしは口に含んだ水を噴き出しそうになった。何とか飲み込んだもののせき込んだ。


「まあまあ。ひかるは?」


「真弓先生、ほんとごめん。遺伝学、結局赤点すれすれだった」


 ひかるは申し訳なさそうに両手を合わせた。


「谷原先生の作るあの試験、九割が知識確認の問題だったからねえ。知識偏重型、わたしにはありがたいけどさ、受験じゃとても役に立たないよね。ちょっと時代遅れ」


「仕方ないんじゃない。入試の生物分野がタブレットテキストネット環境持ち込みオールオッケーで、その場で必要な知識をサーベイしながらレポートを書くなんて試験がオーソドックスになっただなんて、お母さんまだ信じてないもん。いや、頭では分かってるんだろうけど、遺伝学の知識が全然抜け落ちててるってこっぴどく叱られた。今もお母さんの頭の中には受験=知識の詰め込みっていう図式があるみたい」


「それは災難だったね」


 ひかるは一旦緑茶を啜り、湯飲みを置いてから改まった態度で言った。


「ねえ真弓」


「何」


「どの大学受けるか決めた?」


 わたしはすぐに答えなかった。目を伏せて、進路=大学進学という図式は前提なんだ、という場違いな返答を頭の中に浮かべていた。


「いや、ちょっとね」


 言葉を濁しながら考える。確かに、先月までの自分ならその発言に何の違和感を覚えなかったことだろう。わたしも、ひかるたちと同じように勉強に打ち込んで、大学を受験して、各々の分野に羽ばたいていく――それがわたしが歩む当然の進路だと思っていて、わたしはそれについて何の疑いを抱いてもいなかった。


 ヴィオラが現れるまでは。


 テレポーター養成大学への特別待遇での入学案内は、受験に繋がる勉強についてのやる気を完全に削いでいた。それでもわたしは真面目に課題をこなしているつもりだったけれど、仮にここから勉強を完全にさぼったとしても人生が終わる訳ではないという安心感はどこかに植え付けられていて、そのセーフティネットはわたしの勉強に対するモチベーションを完全に奪っていた。

気が付くと、ひかるはわたしの顔を覗き込んでいた。


「真弓、もしかして恋の悩み?」


 ひかるがいじわるそうな目つきでわたしの顔を覗き込もうとする。ひかるなりの配慮だ。


「そうかもしれない」


 わたしは雑に答えた。ひかるに通用する気はしなかったが、給仕アンドロイドがやってきて、会話をちょうど妨げてくれた。


「あ、味噌汁にアサリも入ってるじゃん。アサリなんて久しぶり」


 ひかるの興味は既に定食の方に移っていた。わたしもその高級貝を数年ぶりに口に運んだ。


「そういえばさ、前母さんから聞いたんだけど」


 ウナギの肉を咀嚼しながらひかるが言う。わたしはジェスチャーでそれをたしなめたが、ひかるは気にせず続けた。


「二十年前って、アサリより格段にウナギの方が高かったって」


「ウナギって一時期絶滅危惧種に認定されていたらしいよ。今じゃ東京湾防潮堤の内海でわんさか養殖されているっていうのに」


 わたしは店のサーバーにアクセスし、今提供されているウナギの産地をAR表示させた。ポップアップの中に、神奈川県横浜市八景島養殖場産とある。防潮堤の端の方だ。わたしはそのポップアップを指で挟み、視界の下方に投げ捨てた。


「まあ、アサリからしたらエウロパの高潮は隕石衝突にも劣らぬ衝撃だったってことでしょ」


 そう言って、わたしは味噌汁の中からつまみ出したアサリを一匹口に放り込んだ。


「アサリも珍しいから特別感あっていいけどさ、うちはウナギの方が好きかな」


 ひかるはそう言って、もう一切れとその下のたれの染みた白米を口いっぱいに頬張った。

 わたしも箸で切った半切れを口に運ぶ。美味しいね、とオウム返ししたものの、味付きゴム重定食八百八十円はどうにも好きになれそうになかった。ただ、一緒についてきたグリーンサラダの植物工場産朝採れレタスは相変わらず瑞々しくて、ウナギ一切れとひかるのサラダを交換してもらった。摂取カロリーも何とか予定の一割オーバーで食い止めることができた。




 養殖ウナギ屋を出た頃には日は沈んでいた。ゴムの重さと味の濃さがどっしりと腹にのしかかる感覚に思わず顔をしかめる。


 わたしたちは〈コウモリ〉が飛び交う中、再び上野公園に戻る道を行った。仕事を終えた後の〈コウモリ〉たちがいたるところの電柱にぶら下がっている。充電中のようだ。


 日が暮れた後の上野公園は一転、鬱蒼としていたが、わたしたちと同じ方向へ向かう仲睦まじい二人組の姿をよく見かけた。


「やっぱり、あれってカップルで見るもんじゃない?」


 周囲にちらちらと目をやりながら、ひかるがぼそりと呟いた。


「じゃあ、わたしたちもカップルの真似するか」


「えー」


 ひかるは軽い口調で言った。


「でも、ちょっと意外。ひかるってそんなこと気にしない人かと思ってた」


「うち、今褒められてる? それともけなされてる?」


「前者に決まってるでしょ。わたし、人前で鼻くそほじくる勇気ないもん」


 ひかるはむすっとして見せたが、すぐに前を向き直り、あ、と声をあげた。


 開けた土地が眼前に広がった。目の前の草原に見えたものが、不忍池に浮かぶ蓮だと気づくのに、少し時間がかかった。


 わたしの目の前を、赤い光が横切った。


 手すりに腕を乗せた私たちの目の前で、湖面から伸びる蓮の茎や葉の合間を縫うように、数々の明滅する赤色光が行き交う。引き込まれるように妖しいその赤はバラのように、棘を連想させた。ただ、棘を植え付けたのは、わたしたち、人間の側だ。


 ――ねえ、綺麗だよ、ほら。


 どこかから、女の子の黄色い声が聞こえた。彼氏らしき人も、感嘆の声を上げる。どうやら、その反応はこの界隈では典型的なものらしい。わたしははしゃぐことも目を見張ることもなく、無言で呑気に飛び回る蛍たちを眺めていた。ふと隣に目をやると、ひかるも口を閉ざしたまま、空を舞う光を目で追っていた。


 どこの言語かは知らないが、今度は外国語が聞こえた。二人の若い男性がいるが、距離感は友人のそれではない。意味は分からなかったが、彼らの熱意は、〈テラ〉に命じる間もなく、彼らの瞳の中で赤い光が躍る様子を見れば明らかだった。


 プロペラがうなる従来の量産型ドローンも一機、飛んでいるのが見えた。本体の下には箱ではなくカメラが複数ついている。配達用じゃない。個人の空撮用だ。ドローンは池全体を跨ぐように懸命に赤色光を追いかけている。どこかにいる空撮家本人のコンタクトディスプレイに写像を同期させているのだろう。ただ、蛍に目を向けすぎて、柵にある「空撮禁止」の張り紙は目に入らないらしい。


「天罰」でもくだしてやりたい気分だった。


 わたしは〈ナビゲーテル〉を起動することなく、ドローンに意識を向けた。位相破壊〈不全〉の補助シークエンスもプレインストールされているが、器物破損のログを残したくなかった。


 それが空中で静止した瞬間、その座標から同一座標へのゼロ距離テレポートを実行する。そのゼロ距離射影の瞬間、不連続なわずかなねじれをカメラ部分にかけてやる。


 位相破壊〈不全〉。


 見た目はまるっきり変わらないが、機械の精緻な内部構造には大ダメージ。映像が切れたことに本人も気づいたのだろう。すぐにドローンは岸辺の方へと飛んで行った。


「――一体さ」


 波紋を立てない程に落ち着いて低い声がひかるの方から聞こえた。


「どれだけの人が、真相を知っているんだろうね」


 わたしは答えられず、周囲を見渡した。空を舞う光を笑顔で指さす若い女性。観光地の一つを訪れたかのような趣の外国人。


「見た感じじゃ、ほとんどいないでしょ。というか、興味なさそう」


「うちが言うのもあれだけど、あの人たちの一体何割が、ヒトの染色体の数を言えるかな」


 わたしはひかるの顔をまじまじと見た。ひかるもそんなこと考えるんだ、と思うと同族意識が芽生えた。視線に気づいたひかるは、バツが悪そうに目を反らす。


「だって、客観的に見ても、うちの方が物事を考える能力が高い可能性の方が高いから、さ」


「確かにね」わたしは苦笑を返した。


「あんたに思考力で勝てる大人がどれだけいるかって話。謙遜しなくていいと思うよ。事実だから」


 そうきっぱりと言い切って見せると、今度はひかるも嫌そうな顔をした。


「それって嫌な感じ。それに、うちが得意な能力だって、直に脳神経インプラントによる知能向上で差詰められちゃうよ。ほら、スーパーインテリジェント社が来年の発売を発表したじゃん。世界初の知能向上インプラント」


「ああ、あれね。でも、仮に〈アルジャーノン〉が本当に白痴を天才にせしめるような代物だったとして、この蛍の光から問題を見出すようになるかな」


「それは、あまり想像できないね」


「でしょ。綺麗だねと甘い声で囁いて、ムードを盛り上げるだけの大人のまま、たぶん変わらない。囁く言葉の語彙のレベルが文豪のそれにはなるかもしれないけどさ。あるいは、そういうことを考えられるように価値観や性格をいじったらいけるだろうけど、それじゃもう、本人とは言えないでしょ」


 ひかるは俯き、口を閉ざした。


「わたしたち人間が自然を変えた。改変した。赤い光はその傷跡」


「改造されるってどんな気分なんだろう」


 ひかるがぼそりと言った。その言葉は、わたしの胸にはしっくりと収まらなかった。


「何も変わらないと思うよ」


 ひかるがこちらに目を向けた。


「だって、蛍たちは遺伝子を変えられた被害者じゃん」


「そうしたら、わたしたちは、自然選択に遺伝子をいじられつづけてきた被害者の末裔って訳?」


 ひかるは口を半開きにしたまま答えなかった。わたしは再び湖に目を向け、幾つかの光を目で追いながら、話を続ける。


「あの子たちにとっては、自分が光る色を誰が決めたかなんて関係ない。何色に光るかも関係ない。だから、あの子たちは、あの子たちにしてみたら、正常なんだよ。だって、そう設計されて、設計図通りに育っただけなんだから。むしろ、遺伝子の突然変異で、たまたま元来の緑色の光を放つようになった個体がいたとしたら、異常なのは果たしてどっちだろう」


「でも、あの蛍は自然界には存在しないよ」


「自然って何?」


 ひかるは答えられず、俯いた。


 テレポーターは果たしてどうだろう。そうなるべく設計されたわたしたち。テレポーターの起源は明らかになっていない。表舞台に出てきたのは今世紀になってからだが、魔女、忍者、神隠し……かつてあったとされる超常的な現象の裏には、少なからずテレポーターが関わっていたと考える歴史学者もいるらしい。それはともかく、設計したのは、神様か、あるいは偶然のいたずらか。その違いを除けば、わたしたちテレポーターは目の前を行き交う赤い蛍と何ら変わりはない。わたしたちはそう設計された。そして設計図通りに育っただけだ。誰が設計したかは関係ない。わたしたちは正常だ。だから異端者なんかじゃない。れっきとした人間の一個体だ。


 わたしはひかるの横顔に目を向けた。


 なのに、わたしたちはこうやって、身近な人をも未だに騙し続けている。肌の色も性的指向も長い氷河期を乗り越えたというのに、わたしたちの間氷期はあとどれだけの月日続くことだろう。芽吹く春はどこにあるのだろう。


 目の前を横切った呑気な赤い光があった。目障りだったから〈断裂〉で真っ二つにしてやった。赤い光は消え失せて、二つに分かれた体躯は夜の闇へと融けて消えた。




 帰りのメトロで、とある電子公告が目に留まった。


 新台場の一角に来春オープン予定のコウモリ園の紹介だった。六年程前に日本の自然で絶滅されたとされたコウモリにフィーチャーした動物園で、かつて月だけが昇る日本の夜空を飛んでいたコウモリのうち七種のクローンと、海外の主要なコウモリ十五種が飼育されているという。


 コウモリはわたしが小さい頃には既に絶滅が危ぶまれていて、雑木林で拾ったコウモリの死体をわたしが大事に家に持って帰って冷凍庫で保管する程に珍しいものだった。(病原菌を持っている可能性があるからやめなさいと母にこっぴどく叱られ、冷凍コウモリはその場で焼かれた)


 小学三年に進級した直後、教室の隅っこにアブラコウモリの死体が落ちているのが見つかって教室中がパニックになったこともあった。保科くんが箒とちりとりでゴミ箱に捨てられて女子たちは皆胸をなでおろしていたものの、わたしだけは、それが死体でない可能性を疑っていた。アブラコウモリは活動期であっても、休眠トーパーといって、冬眠に近い状態の睡眠をとることがある。その場合、簡単には起きず体温も下がっているので、死んでいると勘違いされることもある。ただ、怖がっている人が多い中で、わたしはそれを言い出せず、小さく丸まったコウモリはそのままゴミ箱に捨てられてしまった。 


 色んなごみに紛れた中からコウモリだけをノールックテレポートで引き出すのは難しそうだったから、仕方なく、人気がなくなった放課後に手を突っ込んでそれを探し出した。どこか安全そうな寝床へ移動させてあげるつもりだった。ただ、それをジャイアンの取り巻きか誰かに見られてしまったらしい。その事実はすぐに知れ渡り、わたしのあだ名はコウモリ女になった。ただ、その蔑称をわたしは気に入っていた。


 わたしは彼らにシンパシーを感じていた。なんたって、わたしたちテレポーターとコウモリは空を飛べる数少ない哺乳類だ。


 広告の中で、近年若い女性たちの中でコウモリの人気が高まっているらしいことが大々的に紹介されていた。わたしはあのときわたしを蔑んだ同級生たちの顔を浮かべ、心の中で唾を吐きつけた。ほら見ろ。ようやく、時代がわたしに追い付いてきた。


「――コウモリってさ」


 気が付けばわたしと同じようにひかるは広告に目をやっていた。


「どうして絶滅したか知ってる、真弓?」


「論争はまだ続いているんだけど、濃厚な説の一つにジャミング説ってのがある」


「ジャミングって、何を?」


「コウモリはね、反響定位エコーロケーションといって超音波の跳ね返りを利用して、周辺環境を音で見てるんだよね。それで暗闇の中で飛んでいる虫を見つけてパクっとしてる訳なんだけど、プテラ空輸システムの中核を担うドローン〈コウモリ〉が搭載している反響定位器が放つパルスがさ、アブラコウモリの超音波に干渉して、彼らが音で世界を見ようとしているのを阻害してたってのは事実みたい。それで餌となる昆虫が見えなくなって、飢餓に追い込まれたみたい」


「え、じゃあプテラ社めっちゃ悪者じゃん」


「でもね、それだけが原因とは言い切れないらしくって。プテラ空輸システムの浸透していない地方でもコウモリの大量死は起きていたから、他にも要因があると考えている研究者は多いみたい」


「じゃあ結局のところ、何が原因かはっきりと分かってないんだ」


「そうなんだけど、コウモリの大量死の報告が世界中で頻発するようになったのは、ある事件が起きてからなの。それを境に、世界の至るところでコウモリたちは次々と次々と墜落していった」


 ひかるが息を飲む音が聞こえた気がした。


「何、そのきっかけって」


 わたしは窓の外に目を向けた。ネオンの海の向こうに、ぼんやりと赤が滲む防潮堤の稜線が見える。その稜線から、上弦のエウロパが夜空へと羽ばたこうとしている。ひかるもわたしの視線を辿るように、そちらに首を回した。


「まさか、エウロパ?」


 わたしは静かに頷いた。


 世界中に拡散し、夜空の支配者となったコウモリたち。彼らは何故か、エウロパの昇る夜空には適応できなかった。今や、わたしたちテレポーターが、夜空を飛ぶ最後の哺乳類だ。


「エウロパの影響って大きいんだね」


「色んな街や国が海に沈んだし、女性の生理不順だって明らかに増えたって言うしね」


 ひかるは返事をしなかった。首を回すと、ひかるの目はわたしに向けられていた。


「何?」


「うち、真弓と話しているとさ、自分がすっごい無知だなって思い知らされる」


「どうしたの突然」


「真弓がちょっとうらやましい」


 ふざけんな、と答えそうになるのを必死に飲み込んだ。わたしはわざとらしく首を横に振って苦笑いを浮かべてみせた。


「やめてよ。恥ずかしい」


「でも、うちさ、真弓といるとAIアシスタントなんていらないって思っちゃうもん。疑問に思ったことをぼそっと言うとさ、だいたい真弓が答えてくれるから」


「ただの受け売りだよ。わたしが話すだいたいのことは」


 ひかるは口を半開きのまま動かなかった。少し間が空いてから、


「受け売り? ああ、もしかして松沢さん?」 


「そう、松村さん。あの人、生物系の学科にいたからね。そういう話いっぱいしてくれたんだ」


「いいなあ。うちもそういう家庭教師に出会いたかったなあ。そうすれば遺伝学とか生物学だってもっと点数取れてたかも」


「知識量なんて結局モチベ次第だから」


「そういえば、松村さんとは連絡ってもう取れないの?」


「え」


 反射的に抜けた声が口から抜けて、わたしは口ごもった。ひかるが続けようと息を吸うのが分かった。先に言わないといけないと焦りが募って、わたしは無理やり言葉を繋ぐ。


「いや、だって、ほら。友達じゃなくて、家庭教師だから、さ」


 冷たい語調になっていないか心配したが、すでにひかるの興味はディスプレイで映るニュースに注がれていた。


「ねえ、真弓、あれ見に行こうよ」


 ひかるが指さすニュースは三か月後、ここ東京でエウロパが月の陰に入る皆既エウロパ蝕が見られるというものだった。


 ニュースでは、最大規模の満潮のため、当日は海沿いに近づかないようにと再三注意喚起をしていた。

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