第4話骸骨さん宅に宿泊
「それなら、今日はうちに泊まって。明日の朝、途中まで案内するわ。」
すぐにでも出発するつもりだったが、今から知らない森を歩くのは危ない。レオさんとマリーさんはいい人そうだけれど・・・・・・。
どうしようか迷っていると、マリーが微笑んだ。
「お部屋も用意したし、遠慮しないで。夜の森を歩くのは危ないわ。
それに生活の事を書いた本も読んでいった方が良いわよ。」
「うんうん。異世界の話も聞きたいしね。」
2人に進められて、瑠璃は泊まっていくことにした。
「助かります、ありがとうございます。夜の森はちょっと不安だったんです。」
「知らない世界で迷ったりしたら大変よ。部屋に案内するわ。」
レオに会釈をし、荷物をもってマリーについていく。
2階の客間に案内されると、爽やかな薄い緑のカーテンやソファー白い清潔なベット、部屋にはシャワーとトイレも付いているのをみて喜ぶ瑠璃。
「お風呂もあるから、好きな時に使って頂戴。」
マリーはお風呂の使い方を説明し、水色のワンピースを渡す。
「これ、洋服は私の手作りなんだけれど良かったら使ってね。
服を作る仕事をしているの。洋服は自動収縮だから、サイズはぴったり合うようになってるわ。」
シンプルだけど素敵なワンピースを貰って思わず笑顔になる。
「自動収縮、マリーさん凄いですね。素敵なワンピース、ありがとうございます。」
「どういたしまして。紅茶とお菓子にこの世界の常識とかを書いてある本を机の上に置いておくわね。
本は持てそうならもっていってね、家にまだ同じ本が何冊かあるから。夕食が出来たら呼びに来るわ。」
マリーは部屋を出ていった。
荷物を置き、すぐに本を読みだす瑠璃。
「良かったー、文字が読める。日本語じゃないのに・・・・・・不思議。
この国に来た人たちは会話ができるって言ってたから何か魔法でも働いているのかな。
お金の単位は日本の円と同じ。国によって法律が違うけれど、一般的な犯罪は同じと。
商会、農業組合とかもあるんだ。帰れるまでお金を得る手段が見つかるといいな 【ロウキ】で異世界人の支援があると良いんだけれど。」
読み終わると、今度は荷物の中身の確認をしていく。
「使えないスマホ、手帳、財布、お茶、お菓子と野菜かぁ。私のマイバック珍しいって言ってたから売ってお金にしたな、こっちの世界で使っている袋に変えた方が良さそう。野菜は持ってても仕方がないし、レオさん達にお礼として渡しちゃおう。」
「レオさーん、マリーさん」
他人の家なので一応声を書けながら、下に降りていく。
夕食の支度をするレオがいた。
「瑠璃さん、どうしたの?」
「私の世界の野菜なんですけど、お世話になっているお礼に良かったらどうぞ。」
持ってきた野菜レオに渡す。
「異世界の野菜なんて初めてだよ、嬉しいな、ありがとう。」
野菜の味や使う料理について説明していると、マリーが袋を持ってやってきた。
「これ、野菜をたくさんもらったお礼よ。簡易旅行用品。
袋も一緒に置いておくから、瑠璃さんのバッグを中に入れるといいと思う。
瑠璃さんのバッグ珍しいから、盗まれるかもしれないし。」
「いえいえ、そんなにいただけないです。お世話になってばかりなのに。」
遠慮する瑠璃にマリーは言う。
「両方ともたいしたものじゃないのよ。異世界の野菜の方が珍しいし良い物だわ。今度いくつか服を作ったらプレゼントするわね。日が暮れたら夕食だから、それまでゆっくりしてね。」
「わかりました。ありがとうございます。」
瑠璃は部屋に戻って、夕食前にシャワーを使わせてもらうことにした。
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