第9話 全盛期のホスト達①もも
13年の時を経て過去を振り返っていると印象があるホストはもう夜の世界にはいない
でも私の心の中に残っているホスト達の思い出を書いてみよう
-ももー
源氏名は確かたつや?たつし?そんな名前であった。
よく酒をのみ、ホストらしくない下品な笑いをするかわいいホストであった
彼は私の近所に住んでいてよく犬の散歩であったくらい若い男のくせに愛情たっぷりの男気あるやつだった
なぜももだったのかっていうと鼻の形がももににていたから。
たったそれだけで13年たってもももの鼻が忘れられない。
ふいに電話もなしでお店に行ったとき祐介は同伴をしていていなかった
入口にいたももは私に祐介が来るまでこれ食べといてってチュッパチャップスをくれたことがあった。
『これ食べ終わるまでに祐介君かえってくるから」っていって必死のももがいた
私は意地悪なのでそのチュッパチャップスをかじって数分で食べ終えたのに祐介はこない。怒り気味の私をみてももは汗だくでコンビニにチュッパチャップスを買いに行ってテーブルに10本くらい並べて私の相手をしてくれた
そんないいやつだった。その日チュッパチャップスを食べ終えてもかえって来なかった祐介は電話にも出ず何食わぬ顔で翌日顔を見せたのは言うまでもない
そのももは風のたよりで結婚し、子供もできていいパパをしているらしい
彼は心優しい父親になるだろうなと思う
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