サイドリア充:ハーレム系主人公は幼なじみと美人先輩に言い寄られる
「遅いよ!
「ごめんごめん、
俺が身支度を済ませ、玄関を出ると、幼なじみの
「遅刻しちゃうよ、急がなきゃ!」
「そうだな。ってか、前々から言ってるけど、無理して俺と一緒に登校する必要ないからな? 俺朝弱いし」
「ダメ! 一緒に行かなきゃ、択が他の女の子に何されるかわかったもんじゃないよ!」
「そ、そうか……。ありがとな」
正直、俺が女の子に何かされることなんてないと思うが、まぁ、そういうことにしておこう。
「ねぇ、今日はなんでこんなに遅くなったの?」
「え? あぁ、いや、ちょっと寝坊しちゃって」
俺たちは早歩きしながら、いつものような会話を始める。
「もしかして、
「は、はぁ!? なんでそうなるんだよ!?」
「なにかあったんだ……」
さすがに、十年以上一緒に過ごしてきた幼なじみに隠し事はできないようで、速攻でバレてしまった。
「ちなみにそれは、エッチなことですか?」
「断じて違うな!」
ここはきっぱりと否定させてもらおう。胸を揉むくらい、姉弟ならよくあることでしょ。たぶん……。
「どんなエッチなことがあったの?」
「いや、俺の話聞いてた?」
どうにも、会話が噛み合っていない気がする。
「聞いてたよ? その上で、さっきのは嘘だと判断した」
「いや、マジでなにもないから……」
愛由は俺に、キスをしてしまいそうなくらいに近く顔を寄せて威圧してきたので、俺は思わず後ずさる。
「本当に? 凛音さんにベッドに忍び込まれたり、凛音さんの胸揉んじゃったりしてない?」
睨みつけられながらそう問われ、俺は何も言えず、愛由から目を逸らす。だらだらと背中に冷や汗が流れる。
「図星なんだ!」
「違う! そんなことは起こっていない!」
真っ赤な嘘を吐いた。
「明らかに動揺してる! やっぱり拓は巨乳好きだったんだ!」
「違う違うちがーう!!」
大正解! 巨乳好きですとも!! だがその性癖は隠させてもらう!
「隠せてないよ?」
「え? 今お前俺の心読んだ?」
「やっぱり巨乳好きだ!」
「違う!」
これバレてるな。俺の巨乳好きバレてるな。
「うぅ……。私ももっと胸が大きければ、凛音さんに負けないのに……」
「お前は何と戦っているんだ……」
俺がツッコミを入れるのとほぼ同時に、道の角から誰かが飛び出してきた。
「おはよう、たっくん!」
「おはようございます先輩」
またまた新キャラ登場! これは名前を覚える読者の負担が大きいぞ!
彼女は
美佳子先輩は当たり前のように俺の右腕に両腕を組んでくる。近い近い! なんかいい匂いもするし胸も当たってるし、右腕に全神経が持ってかれた!
「どうしていっつもいっつもそこで待ち伏せしてるんですか中森先輩!」
「あら、幼なじみという属性を抜いたら何も目立つ要素がない新島さん。おはよう」
「はぁ!? いきなり失礼じゃないですか!?」
「無理して金髪のツインテールにしてキャラ付けしなくたって、あなたは所詮サブヒロインだから安心なさい」
さっきから発言がメタい! それにこういう言い争い、家でも見た気がする。かなりの既視感!
「二人とも、その辺で……」
「「拓(たっくん)は黙ってて!」」
完全に同じ流れじゃねえか! なんだこれ。
「それに、何当然のように拓と腕組んでるんですか! 離れてください!!」
愛由が美佳子先輩を俺から引き離そうと引っ張るが、一向に離れる気配はない。
「悔しいなら、あなたも同じことをすればいいじゃない。まだ左腕は空いてるわよ」
「なっ……! そ、そんなハレンチなこと、できるわけないでしょ!!」
愛由が頬を赤くする。ピュアかよお前。可愛いな。
「たっくん、これってハレンチかしら?」
「ハレンチだと言えば離れてくれるんですか?」
「離れるわけないじゃない」
「ですよね」
まあ、こういう状況はモテモテっぽくて悪くない。このままでいいや。
「どうでもいいけどさ、俺たち、そろそろ行かないとマジで遅刻するぜ?」
「あ、ホントだ! 急ぐわよ、拓!」
「急ぎたいのは山々だが、右腕が重くて走れん!」
「もう! 中森先輩も、仮にも生徒会長なんだから、急いでください!」
なんかこの流れもすげー既視感……。じ、次回からはきっと流れ変わるから、次回も見てね!
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