第一四話 リョコウバトさんとの二度目の子作り 前編

●第一四話 リョコウバトさんとの二度目の子作り 前編



「今日の夕食はあなたの大好きなコロッケですわ」


 食卓には、美味しそうに揚がったコロッケが大皿いっぱいに乗っかっていました。

 これは最高だ


「やったー!」


 ハト丸は大喜びしています。

 子供の喜んだ表情と声にとっても癒やされます。


「それでは、いただきます。」

「いただきます!」


 いただきます

 そうして、みんなで食事をはじめました。

 こうして食べている中、ハト丸は声を上げました。


「ママ! パパのコロッケ、いっこだけおおい!」


 おっと、いっぱい取りすぎたかな

 というかパパと同じ量は食べ過ぎじゃないかな?


「このあと、ハト丸ちゃんが大好きなりんごがありますからそっちを食べましょう」

「わーい!」


 団らんとしてて、にぎやかな夕食でした。



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 夜

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 ハト丸が寝静まりました。

 二人の時間に、リョコウバトさんは


「あなた、お体をマッサージしてあげますわ」


 と私にいいました。

 それはありがたい。

 肩をもみくだし、凝り固まっていた首筋を優しくかつ的確に押し込んでくれています。


「力加減はどうでしょうか?」


 最高だよ

 終わったら俺がマッサージするね


「ふふっ、私は大丈夫ですわ」


 気持ちよさにまどろんでいる途中で、なんとなく気づくことがありました。

 そういえば、私の好物を作ってくれたり、マッサージしてくれたり、なんかいつもより気がきいてるね


「あら、気が付きました?」


 少し茶目っ気があるような口ぶりです。


「ハト丸もとても大きくなりましたわね」


 リョコウバトさんは話題をそらして、ハト丸の話をはじめました。

 うん、そうだね

 前までキュルキュル言ってたのに、今だとびっくりするぐらい話せるし

 ハト丸と出かけると、空ばかり飛ぶものだから、俺のほうが迷子になってるよ

 リョコウバトさんはクスクス笑いました。

 リョコウバトさんは笑い終わって、その後、言葉を続けました。


「ねえ、あなた……」


 マッサージをやめたリョコウバトさんは、私の背中に優しく抱きついてきます。


「実はお願いがあるのです」


 リョコウバトさんのお願い……ああ、なんでも言ってくれ

 その言葉に安心したのか、リョコウバトさんはニコリと笑っていいました。


「二人目がほしいですわ」


 ……実は俺もほしいって思ってました


「……」


 横ですやすやと眠っているハト丸にちらりと目をやりました。

 天使の寝顔です。

 リョコウバトさんに抱きついて、全身で感じて、愛を分かち合いたい衝動がありました。

 しかし、この幸せな寝顔を見守る喜びのほうが、今は大事に思えました。


「ねえ……」


 リョコウバトさんはハト丸を起こさないように、小さな、甘えるような声でささやきました。


「キスして……」


 顔をリョコウバトさんに向けて、その唇にキスをしました。


――おやすみなさいのキスより激しく

――エッチのキスより静かに


 そして、離れたあとは一拍おいて、相手を見つめ、

 好きだよ、と言いました。


「ええ、私も好きですわ」


 と答えてくれました。



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 次の日

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 子作り作戦開始……の前に色々と準備をしましょう。


「シロさんに、日曜日ハト丸を見てくれるようにお願いしますわ」


 シロさん?


「ハナちゃんのお母様のお名前ですわ」


 なるほど

 それじゃあ、仕事に行ってくるね


「お気をつけていってらっしゃいませ」


 外に出た旦那さんは歩きながら、考えごとをしていました。


 子作りか……

 なら、精力が必要だな。

 ちょっと走って体を鍛えるか。

 あとカキとか、ネバネバしたものとか食べるか。

 良質の栄養でいい精子を作らないとな。

 あと、股間の血流を良くするために、風呂場でマッサージしよう。

 あと、少しオナ禁して……

 

 旦那さんはエッチの準備に励みました。



●続く!

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