第13話 エーちゃんとの再会

僕は30手前、そろそろDBも落ち着いて来たので、会社を辞めたかった。

転職先は決まってない。高杉さんからは、「一緒の独立しないか」という話はあった。

そんな時、東京に行く用件があった。


エーちゃんに会いたい。


どこに住んでいるかも分からないので、高校の同級生や実家にも聞き回り、やっと電話番号だけ手に入れた。

固定電話なので、いつ電話しても出ない。


東京に着いて、やっと電話が繋がった。

「駅まで迎えに行くから、今日は、ウチに泊まるといいよ」

何年も会っていないのに、昨日まで一緒に遊んでいた様な対応。

駅の近くのコンビニで歯ブラシを買ってくれた。


エーちゃんの住まいは、渋谷区の住宅街のアパートの一階。

部屋にはベットしかなく、コンドームが散乱していた。

彼女は17歳らしい。普通に写真を見せてくれた。


「もう、東京でもクラブのカウンターで酒飲んでるだけでお金が貰える様になった。面白くないので、地元に帰ろうと思ってるよ」

と言っていた。

僕と同じで転換期を感じているんだろう。


次の日は、昼くらいにエーちゃんの勤務先へ一緒にバスでむかう。


また、会えるかな。

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