第3話

たしかにわたしたち日常というものの中には、草原と、それを揺らす素晴らしい風というものがあって、その草が揺れるリズムがメトロノームのようにして時が進んでいる。

そうしてそれらが時の流れでありながら、同時に時の流れではない可能性を、不思議とわたしたち同士は気付いてしまう。


闇夜の中の星空は絶景、もしもあの中の一つの輝きにでも吸い込まれるならば、僕らは瞬間にでも満ちた幸福の泉に混ざることだろう。

が、しかし我々は肉と大地のエネルギーと、強い欲望の力によって、美しい青い星にしばられている。それも何千年も以前から我々はこの星の美しさに魅了されているのだ。

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