第2話
流石読書部、本の数が凄い。
ここで問題提起だ、部員は彼女しか居ないのだろうか、そして何も言っていない俺は部員として認められてしまったのだろうか、
別にそれはいいんだが、少し複雑な気持ちだ。
みんなの人気者。
そんな雰囲気だが、こんな部活に今まで一人だったのか、
こんな美女
男のひとりやふたり狙って入るものはいなかったのだろうか。
「ねえ、立花さんってさ、」
ひたすら読書に没頭する彼女が、小説を読み終えると、窓の外を見ながら話しかけてきた。
「はい」
「楽しい?生きてるの、」
「えっ、楽しい、楽しくは、ないです。」
「そっか」
この顔は、ホッとしてるのか、
「一緒に死のう」
え
「っていったらさ、どうする、」
窓を見ていた彼女の視線がこちらに向く。
黒て長い睫毛は光にあたって謎の神々しさを放つ。
少しどきっとしてしまったのはきっと彼女の発言のせいだろう。
「死にます」
「明日、」
俺の声から彼女の声に移るのに間はほとんどなかった。
明日、必要なもの人つもって。部室に来て。
それだけ言うと彼女はまた本を読み始めた。
最初から何も無かったかのように。
これは死ねと言っているのだろうか。
必要なもの
大切なものという事だろうか、
なんだろうか、彼女を見ると、隣の席の、
包帯を巻いた、
彼岸花を少し嬉しそうに見る。
あの人を重ねる。
似てる、と言われれば似ているのだろうか、
彼女においても、あの人においても、女性はよく分からない。
彼奴も、
わからないやつだった。
なんて言ったら
また、泣かれてしまうだろうか、
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