第12話 沖田総次の秘密

 今より十九年前の一九九七年四月。栃木県にある国立大学・三洋三葉さんようみつば大学から匿名の告発状が科学技術庁宛てに届き、その内容を科学技術庁上層部が確認したことが全ての始まりだった。その告発状は、同大学生物学部の名誉教授で、当時の生物学会における権威と誉れ高かった「水瀬幸太郎みなせこうたろう」に関することであった。


「……確か中学時代に読んだ本の著者に、そんな名前を見たことがあります。十三年前に自殺したと聞いてますが……」

「君も彼の著書を読んでいたのか……」

「遺伝子に関してかなり興味深い研究成果を記した内容だったので。それで、告発状の内容とは?」


 届いた封筒の中には「近頃水瀬名誉教授の動向に不審なものが見られ、学内での極秘調査を行った結果、日本においては非合法であるデザイナーベビーの実験をしている可能性が高いことが判明した。学内のみでは調査しがたい部分があった為、科学技術庁にも協力していただきたい」という手紙があり、更に大学側がこれまでに調べた内容を記した極秘の調査報告書が同封されていた。


「不審な動きというのは一体……」

「受け持っていたゼミやサークルの学生から卵子と精子を提供してもらうというものだった。口止め料として十万円を協力した学生達に渡していた。例の告発状の内容を最初に密告したと思われる人物も、詳細な情報を知っていることから協力者に近しい人物と考えられているよ。まあ、それは最後まではっきりしなかったけどね」

「では水瀬名誉教授は、学生達を自己の研究の道具として扱ったと……」


 総次のその言葉を聞いた田辺氏は無言で深々と頷いた。そして総次は水瀬名誉教授の常軌を逸した執念に対しての恐怖を抱き始めた。


「事の異様さを察した科学技術庁上層部は、当時私の部下で、君の父親である公彦きみひこ君に、私を仲介して調査を命じた」


 指令を受けた公彦は、まず告発状を元に三洋三葉大学に赴き、水瀬名誉教授との話し合いの場を設けた。そしてその場で単刀直入に例の告発状の内容を彼に叩き付けた。すると水瀬名誉教授は、公彦の予想に反した反応を見せたという。


「予想外の反応とは?」

「通常、相手は事実無根だと言って否定したいと思うあまり、多少なりとも戸惑ったり会話の歯切れが悪くなるものだ。しかし水瀬名誉教授は一切臆することなく、堂々と事実を話し始めたのだよ」


 その時の水瀬名誉教授の堂々とした態度と威圧するような姿勢に、公彦は多少狼狽えつつも事実かどうかを確認したとのことだ。それに対し、水瀬名誉教授は告発状の内容を全面的に肯定し、更に告発した人物を自身の学内における立場を行使して大学から追放したと思わせる発言をした。


「物的証拠こそないが、当時の水瀬名誉教授の話を聞いた公彦君は間違いなくそうだと確信したようだ」

「学内や生物学会における権威としての名声があれば、それを最大限に利用して告発者を特定して大学から追放するのは造作もない、ということですね……」


 田辺氏の話の流れを察した総次は確認するように尋ね、田辺氏も首を縦に振って肯定の意を示した。


「そもそも水瀬氏は、何故デザイナーベビーを生み出そうとしたのでしょうか?」

「彼の研究者としての執念と情熱が生み出した野望に、そのルーツがあるんだ」


 水瀬名誉教授は、当時の生物学会においても天才として名が通っており、生物学、果てには遺伝子に関する分野で名声を得ていた。それは彼自身の生物学の発展の思いと、研究への極めて強い情熱が形になったといっても過言ではないだろう。


 彼は研究者としては間違いなく純粋な人間であり、その為なら多額の出費も厭わず、自身の日常生活すら犠牲にすることも多々あった。そして彼は常にその犠牲に釣り合うだけの成果を出し、その都度、学会での彼の存在感も大きくなっていった。


 だがその情熱と探求心は、無数の成功を挙げても満たされることは無く、寧ろ常人には理解できない領域にまで達してゴール地点を見失い、いつしか『遺伝子操作による限界を超えた天才児の誕生』という野望を生み出す温床になってしまった。


「……いずれにせよ、告発状がなければ、この実験の存在自体も公にならなかったですね」

「だがその頃から、水瀬名誉教授の周りで彼にとって奇怪な噂が流れ始め、協力してくれる学生にも恵まれなくなっていった。賄賂などの口止めで実態を覆い隠せても、その頃と前後しての彼自身の行動や言動に恐怖を抱いた学生や教員は少なからず出始めていた」

「そこに現れたのが父だった……。ですが、父は科学技術庁の職員であって、水瀬氏からすれば研究を邪魔する敵ですよね?」

「その通り。だがその頃の水瀬氏は、以前にも増して研究に対して形振り構わなくなっていた。成果が上がらない事への焦りからね」


 日頃の行動や言動から、様々なよからぬ噂の中心になってしまった為に、研究に協力してくれる学生を失った水瀬名誉教授は途方に暮れ始めていたが、科学技術庁から尋ねてきた沖田公彦との出会いが、彼の研究への情熱の炎をピークまで燃やし始めたという。


「それで、父と会って水瀬名誉教授はどうなさったのですか?」

「研究をしていたことを黙り、手伝ってほしいと頼んだのだよ」

「はぁ……?」


 理解不能かつ唐突な水瀬名誉教授の言葉は、聞いていた総次を戸惑わせた。


「このような提案をしたのには、公彦君の家庭の事情が絡んでいるのだよ」

「家庭の事情って……それが水瀬名誉教授にどう関連するんですか?」

「まあ沖田君、最後まで話は聞きたまえ」


 そこで権蔵が割り込んで総次を制止し、田辺氏は話を続けた。


「公彦君は当時、妹さんがお父様とお母様に、家庭内暴力を振るわれていることを知っていたんだ。彼女は学業成績はよくとも、金目になる要素が見当たらないという理由で、公彦君のご両親に虐待されていたのだよ」

「どういうことですか?」

「……公彦君と愛美さんのご両親。つまり君の祖父母は、金の亡者だったのだよ」

「金の亡者……」


 田辺氏の発言に、総次は納得をせざるを得なかった。自分の叔母が死んだとき、自分の為に残してくれたはずの遺産を不当に受け取り、それでも尚二人にとって「大したことのない額」と吐き捨てたことを、愛美の同僚から聞いていたからだ。田辺氏の発言を聞けば、そう思いたくなるのも無理からぬことであった。


「あのままではいずれ妹は殺されてしまう。公彦君はそれを何とかしたかったのだが、その条件として、ご両親が満足のいく大金を渡して解放する必要があった」

「何故、祖父母はあそこまで金に執着したのですか?」

「なんでも、バブルに株で大もうけしたようで、それから金遣いが荒くなったと聞いている。だが、バブルの崩壊で悪い方向へ拍車がかかり、次の収入先を、息子と娘に変えたのだよ。しかし公彦君はまだしも、妹は二人から見てチャラチャラしている風にしか見えなかったので、見込みがないと思い込んだのだろう。既に当時から若者向けのブランドを立ち上げるという夢を持っていたのにだ」

「……まさか父は、それを水瀬氏の前で漏らしたのですか?」

「水瀬名誉教授は、公彦君を説得する為に言葉巧みに、一連の事情を聴きだしたのだよ」

「話術のみで父を……」


 総次の懸念は正しかった。田辺氏によると、公彦からの聴取の最中に、彼が左手薬指にはめていた指輪を見た水瀬氏は、逆に彼をあらゆる話術を駆使して白状させたことでそれを知り、彼に対し「いくらでも報酬は払うから私の実験に協力してくれ」という要求をしてきた。


「当然最初は断ったよ。いくら金を積まれようとも誘惑には屈さない、とまで断言してたさ。それを聞いた水瀬氏は、研究室にあった金庫から一億円を現金で取り出したんだ。そしてその上で『年に毎年一億円ずつ送る。それを交換条件として飲んでくれるな』と誘ってきたのだよ」

「研究資金ですね?」

「公彦君もまさかそのような大金をポンと出すとは予想していなかったみたいだよ」


 無論、その時までは彼も断っていた。だが公彦の態度に業を煮やした水瀬名誉教授は「ならばもう一億出そう」と言って反論の余地を与えないタイミングで一億円ずつ追加し続けた、気付いた時には、テーブルに置かれた金は十億円にまで膨れ上がっていた。


「それで、父は……?」


 総次は恐々とした様子で田辺氏に尋ねた。言うまでも無く結論は分かっていたものの、最終的に公彦が下した判断なのかという確認をしておきたかったという感情が強かった。


「……妹さんの命の危機を感じて……」

「……片棒を担いだと?」

「断れば、水瀬氏はあらゆる手を尽くして公彦君を抹殺することも有りえた。それは自分や家族にも影響する。そう言った事情に加えて十億という大金と、妹をご両親の理不尽な暴力から助けたいという感情。それらが公彦君の決断を促した。当然奥さんの里佳子りかこさんは反対したが、妹さんの現状を知っていたのもあって、苦渋の決断を下したということになったと聞いている」

「そして、その結果生まれたのが僕と沖田総一だった……」


 自身の出生の秘密を理解した総次は田辺氏にそう確認し、田辺氏も深く頷いた。


「それは彼にとってこの研究における最初で最後の成功だった。歴史上のありとあらゆる天才の頭脳をも凌駕し、古今を通じて比類ない身体能力を持った究極の天才児を生み出すという研究においてね」


 水瀬氏が生み出そうとしていた究極の天才。それは歴史上に存在する全ての天才を凌駕する極めて優秀な頭脳と、あらゆる分野のスポーツ選手を遥かに凌ぐ高い身体能力を併せ持った人間を指していたと、田辺氏は語った。


「彼にとって予想外だったのは、その受精卵から双子が生まれた事だった。それも当時の彼にとっては都合が良かったみたいだがね」

「どういうことでしょうか?」

「産まれた双子はいずれも水瀬氏が納得のいく水準の天才児なのだが、彼は更にその双子の遺伝子を検証し、どちらが理想的な個体なのかを決め、それを自分に寄越せと迫ったのだ」

「それで水瀬氏が選んだのが沖田総一だったんですね?」

「当然公彦君はこの提案に猛反発したよ。最初はね」


 だが公彦の反発も、この時の水瀬氏にとっては些細なもので「今更私の提案に反対する資格はお前にはない。もし反対すれば、お前が私の研究に関わったことを科学技術庁に伝え、私共々社会的にも人としても道連れにする」と脅しをかけてきたのだ。


 既に自身の立場すら無視した発言と狂気を見せた水瀬氏の勢いに対して、自分の心の弱みに負けて後戻りできない状況に追いやられた公彦に、反対するという選択肢は残されていなかったのだ。


「沖田総一の方は、五歳頃までは研究の為に手元に置いて、しばらくしてから自身の知り合いに養子として出そうとしていたらしい。もっとも、その直前に水瀬名誉教授が亡くなってしまったから、正確なことは分からずじまいだったが……」

「いずれにしても、水瀬氏の狂気の産物……それが僕と沖田総一なのは、確かなことですね……」

「公彦君は苦しんでたよ。罪を暴くはずが、夫人共々、一身上の都合でその罪の片棒を担いでしまったのだからね。その後悔と罪悪感から、庁内では全てを私にだけ教えてくれた。虚偽報告をした上層部の人間ではなく、直接の上司だった私に話すのが、彼なりのせめてもの罪滅ぼしなのだろうね」

「当時の科学技術庁の上層部は、この件をどう処理されたのです?」

「報告が嘘であることと、研究の幇助に関しては、私以外に黙っていたからね。上もそれ以上の調査は行われなかったよ。仮に話したところで信じる者はいないだろう」

「そう……ですか……」


 そう言って総次は俯いた。妹である愛美を救いたいという感情と、その結果として狂気の研究の手助けをしてしまったことへの両親の苦悩を感じ、どういう風に結論を付けようか悩んでいたからだ。


「何か質問は無いかね?」


 田辺氏はそう言って総次に尋ねた。総次は一連の話の中で気になったことを思いついて田辺氏に質問を投げかけた。


「一連の事情を、叔母は、愛美姉ちゃんは知ってるんですか?」

「私と権蔵君以外は誰にも、妹さんにも無論だ。彼女に言うべきかどうか、私としてもかなり葛藤はあったがね」

「……大臣の判断は、正しいと思います」


 総次は田辺氏の言葉に短くそう答えた。もし愛美がこのことを知っていたら、おそらく自分のことを純粋な目で見ることは出来なかっただろうことを分かったからだ。


「もう一つ宜しいですか?」

「何だね?」

「デザイナーベビーの出産はどうしていたのでしょうか? 施設や設備が整った場所を確保していたはずだと思うんですが」

「三洋三葉大学には医学部付属の大学病院がある。告発状によると、次期学長候補にも選ばれていた水瀬氏の影響力が広く及んでいて、その立場を利用して医学部長と院長、更に産婦人科の関係者全員に多額の賄賂を贈って研究に協力させていたことが分かったよ。君達の出産も、恐らくそこで行われたとみていいだろうね」

「そこまで手を回していたとは……では、沖田総一はしばらくは大学で育てられたということですかね?」

「恐らくね。教育に関しても、あらゆる分野の専門家を講師として呼び、赤子の頃から学問と体術を徹底的に学ばせたいと考えている、という旨を彼が言っていたそうだ」

「となると、沖田総一はしばらく大学で育てられ、武術も学問もそこで身につけたかも知れない、ということになりますね……」

「うむ。いずれにしても、ここまでのことを成し得たのは、水瀬氏の学内での影響力と豊富な財力だ。実質的に当時の三洋三葉大学の半分は、水瀬氏の独裁体制にあったと言ってもいいだろう。学内で調査を行った機関が極秘で発足していたらしいが、人選は水瀬名誉教授の影響外の教員から選抜して独自に行ったものとの記述がある」


 そう言いながら田辺氏は足元に置いていた鞄からファイルを取り出してテーブルに開いた。


「これは?」

「水瀬氏の死後に、私が独自に調査したものだ。今の私の話は、当時水瀬氏に協力してしまった関係者、特に、沖田総一を教育した各分野の専門家の証言も含まれている。彼がいなくなったからこそ、真実を話してくれた人は少なくなかったよ」

「……全ては、水瀬氏の研究者としての本能故……」


 そう言って総次は目を細めながら資料のページをめくり続けた。


「なっ……‼」


 そこで総次はあるページでめくる手を止め、戦慄を覚えた表情になった。


「沖田兄弟以前に、無数の失敗あり、全ては大学内で処分済み。失敗って……」

「君の前に誕生し、水瀬名誉教授の望む基準を満たさなかった子供達のことだ」

「くっ……‼」


 倫理を無視した研究内容に、総次の内心に激しい怒りがこみあげて来た。自分達二人の為に、無数の命が踏みにじられてきたことを知れば、当然の感情である。


「警備局長は、どうしてこのことを?」

「数年前に田辺氏から聞いたんだよ。当時の各地の地検や警察は、他の政治犯や刑事犯の検挙にかかりっきりで、この件に関しては水瀬氏の死後にある程度の人間にしか打ち明けられなかったからね」

「それで……警備局長としては信じていたのでしょうか?」

「半信半疑だった。だが昨日の警視庁襲撃と沖田という名の双子という単語で、もしやと思ってね」

「そうだったんですか……」


 そう言って総次は再び資料に目を通し始めた。


「……他に、何か気になったことはあるかね?」

「……水瀬氏は、闘気の研究に関わっていらっしゃったのでしょうか?」

「今の所そのような資料は彼の遺品からは発見できなかったが……まさか」

「僕の闘気が混沌の属性なのも、遺伝子が関わってるのではないか、と思いまして……」


 総次にそう言われた田辺氏は「う~ん」とうなってから口を開いた。


「闘気の属性の選定は、イメージした属性と合致するか否かというやり方で行われている。だが学説の一つには、闘気の属性は遺伝子で決まっている、というものもある。イメージした属性に闘気が反応したのも、遺伝子に原因があるのでは、というのもがね」

「それをもし仮に、仮に水瀬名誉教授が知っていたとしたら……」

「その学説に基づき、遺伝子に細工をしたかもしれない、そう言いたいんだね?」


 総次は無言で頷いた。


「これは学説の一つとして確固たる証拠がないが、そうだった場合は……」

「僕と沖田総一の出生に、その理論が立証されているか否かが関わっているかもしれない、と言うことですね……」


 そう言った総次は一層暗い表情になった。


「それで、この資料は今後どうなさるおつもりでしょうか?」

「この件が解決するまで新戦組に預けるよ。今後、何らかの形で役に立ってくれれば幸いだと思うよ」

「そうですか……では、暫しの間お預かりいたします」


 そう言って総次は資料を持って来ていたバッグに仕舞った。


「……父も母も、そして叔母も、誰もが追い詰められていたんですね。それを知らずに、僕はのうのうと生きていたなんて……」


 何不自由なく過ごすことが出来たと考えていた総次だが、その背景に、理不尽や他者の身勝手の中で生きて来た両親の苦悩があったという衝撃は、非常に大きかった。


「だからこそ、今回の戦いで沖田総一を討たないといけないと、改めて思いました。僕らが生み出されるだけに犠牲になった命の為にも、罪のない人達の命がこれ以上奪われない為にも……」

「……そうか……」


 田辺氏はそれ以上、何も尋ねなかった。


「沖田君。全国の警察は沖田総一の所在をくまなく捜索している。判明次第、新戦組にも出動してもらうことになる。敵が敵である以上苦戦は必至だが、頑張ってもらいたい」

「……分かりました」


 権蔵の発言を受けた総次は、短くそう答えて彼と別れて退出し、そのまま下へ降りるエレベーターへ乗った。


「……僕の命は、生まれる前から数多の命の犠牲の上にあるのか……‼」


 一人になり、総次は極めて不機嫌な表情で拳を壁に強く叩きつけた。


「愛美姉ちゃん……僕は……」


 憤り、罪悪感、様々な感情がないまぜになった今の総次には、亡き叔母の名前を口にすることしか出来なかった。

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