天使の願い

勝利だギューちゃん

第1話

「私は天使です」

いきなりですか?


目の前の女の子は、そういう。

冷やかしなのが、ドッキリなのか、

関わらない方がいいだろう。


「あなたの願いを何でもひとつだけ叶えて差し上げます」

「何でもですか?」

「ええ、でも願いを増やせは、ルール違反なので、なしです」

先手を打ったつもりだろうが、その気はない。


「何でもいいんですね?」

天使を名乗る少女に尋ねる。

「ええ、何でも。」

「じゃあ、消えて下さい」

「ワンスモア?」

自称天使の女の子は、不思議そうだ。


「だから、消えて下さい。そんなに暇ではありません。

じゃ、そういうことで・・・」

僕は、立ち去ろうとするが、腕を掴まれた。


「それじゃあ、困るんです」

「どうしてですか?」

「あなたの願いを、叶えないと私は、帰れません」

「どこへですか?」

「天使の住む世界は、天国です。」


たくっ


「どうかなされたんですか?」

「前にも似たような事があったなと・・・」

「予知夢ですよ」

「そうですか・・・」


摩訶不思議な世の中だ


「で、願い事をお願いします」

「だーかーらー」

「お願いです。何でもしますから・・・」

土下座した。


安易に土下座する人は信用してはいけない。


「私は、人ではなく天使です。お願いします」

そこまでいうのなら、無理難題をひっかけよう。


「僕に、素敵なかわいい彼女を作って下さい」

「それで、いいんですか?」

「はい」

引き下がるだろう・・・


「はいどうぞ」

腕をからめてきた。


「何を?」

「だから、素敵な彼女です」

「どこに?」

「ここに。今日から私が、君の彼女。

タメ口になったし、2人称が変わった。


「さあ、デートしよう。ずっと、よろしくね。」

「これが目的か?真彩・・・」

「気がついてた?雅志」

「幼馴染だ。気付くわい」


疲れるな・・・


「鈍い雅志がいけないんだからね」

「へいへい。申し訳ありませんね」


さてと・・・


日常とは、少しずつ変わる。

小さすぎてわからないが、昨日とは変わっているのだ・・・


そして、明日からも

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天使の願い 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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