海をめざし流れて行く水

姫亜樹(きあき)

海をめざし流れて行く水

深い深い山奥から

水が湧き出してくる

最初は小さな流れ

山を下り

どんどん仲間と合流して

大きな川になり

平地を流れ

海へと注ぎこむ


太陽に熱せられ

水蒸気となり

雲に変わり

世界を流れ

やがて見知らぬ遠い土地で

雪や雨となり

山に染み込み

再び山奥から湧き出て

海をめざし流れて行く水


湧水 川 海 湖 雨と

呼び名は変われど

彼らは水

固体 液体 気体

形は変われど

我らは水


何処に行こうと

何処を旅しようと

ぐるぐる廻る

「環」の中にいる

まぁるい星の「和」の中にいる

だから

恐れるものは何もない

髪を染めようとも

どんな服を着ようとも

何処に行こうとも

何をしようとも

私は私変わらない


たとえばここが

未知なる土地であろうとも

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海をめざし流れて行く水 姫亜樹(きあき) @Bungo-2432Da

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