第86話 繋いだ手は初恋の証

-side 東雲柚子葉-


 私にとって亮ちゃんはかわいい弟みたいな存在だった。


 1つしか歳が離れていないけど私より頭1つ分背が低かったし、顔つきも結構幼かったからね。友恵ちゃんと一緒に『ユズ姉、ユズ姉』って言いながら私の後ろをついてくるのがとってもかわいかったな。


 あぁ、別に私は出会った頃から亮ちゃんのことを男の子として見ていたわけではないのよ? 最初は本当に実の弟のように思っていただけだったなんだから。


 --そう、『あの出来事』が起きるまでは、ね。



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 私の気持ちに変化が起きたのは小学5年生の頃の夏休み最終日のことだ。その日の朝、私はいつも通り近所の公園で田島兄妹と遊ぶ約束をしていた。


「うーん、亮ちゃん達おそいなー」


 その日の待ち合わせ時刻は8時ちょうど。けれどその日は約束の時間を過ぎても亮ちゃん達は公園に姿を見せなかった。


 私はこの時少しだけ不安になったのを今でも覚えている。2人とも時間にルーズなタイプじゃなかったから待ち合わせに遅れることなんてほとんど無かったしね。あとは公園に1人、っていうのがちょっと寂しかったかな。


「うーん...亮ちゃん達が来るまで逆上がりの練習でもしとこうかな。いつまでも亮ちゃんに負けたままじゃ悔しいし!」


 特に何もやることが無かった私は亮ちゃん達が来るまで逆上がりの練習をすることにした。私は当時からから運動が得意で、足の速さや腕相撲なら男子の亮ちゃんにも負けなかったけど、どうしても鉄棒だけは亮ちゃんに勝てなかったのよね。それで亮ちゃんにいつまでも負けたままっていうのが嫌だったから2人に隠れて練習しようと思ったの。



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「はぁ...はぁ...ダメだ...やっぱりどうしてもできない...!」


 手で汗を拭いながら鉄棒の前に立ち尽くす。結局この時の私は何回トライしても逆上がりを成功させることが出来なかったのだ。


「うーん...やっぱり悔しい...!」


 なんていうか、その...私ってとても負けず嫌いな性格なのよね。しかもその時の私はまだ小学生でヤンチャだったのよ。だからちょっとしたことですぐ熱くなっちゃうし、少しでも自分にできないことがあったらすぐに悔しがっちゃうような子どもだったわけ。


 だから当時の私は待ち合わせをしていることも忘れて鉄棒に夢中になっていた。



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「お、東雲じゃん。お前こんなとこで何してんの?」


 逆上がりの練習を始めて10分程経った頃。とある背の高い男子が公園に現れ、ニヤニヤしながら私の元へと近づいてきた。

 

「え? お前もしかして1人? はは、ウケるんだけど」


「いや、浅田君には関係無いでしょ。ていうか浅田君も1人じゃん」


 彼の名前は浅田瞬。私と同じクラスでガキ大将的ポジションの男の子だ。


 ...そしてなぜか私が1人でいる時によく絡んでくる男の子でもある。


「今私は逆上がりの練習してるの。邪魔しないでよ」


「え? 逆上がりの練習? はは、何だよそれ。全然楽しくなさそうだな」


「...だから浅田君には関係ないでしょ」


 控えめに言って私は浅田君のことが苦手だった。この子って物事が自分の思い通りに行かなかったらすぐに機嫌を悪くする性格なのよね。あとは口が悪くて暴力的だし常に上から目線で...とにかく私は彼のことが苦手だった。


「なぁ東雲、そんなつまんないことなんてやってないで俺と遊ぼうぜ。逆上がりの練習なんて時間の無駄だろ」


「え? なんで私が浅田君と遊ばなきゃいけないの? ていうか私、今普通に亮ちゃん達と待ち合わせしてるところだから。浅田君と遊ぶ時間なんて無いよ」


「亮ちゃん? ああ、あのチビのことか。いっつもお前の後ろにくっ付いてる」


「えぇ、そうよ。だから浅田君に構ってる時間なんて無いの」


「別にそんな奴放っといていいだろ。いいから俺と一緒に出かけようぜ」


「ねぇ、浅田君しつこいよ? 断るって言ってるでしょ? 浅田君私のこと好き過ぎじゃない?」


「は、はぁ? べ、別に東雲のことなんて好きじゃないし。ま、まあお前がどうしてもって言うなら付き合ってやらんでもないけどな」


 ...うん、訂正する。私は浅田君のことが苦手だったという訳ではないわ。


 私は彼のことが嫌いだったの。


「いや、浅田君と付き合うとかありえないし。ていうか私たちまだ小学生じゃん。付き合うとかそういう話はまだ早いでしょ」


「まあ、そう照れるなよ東雲。とりあえず今から俺と遊びに行こ? な? いいだろ?」


 すると彼は突然私の手首を掴んできた。


「ねぇ、ちょっと。離してよ浅田君。私さっき亮ちゃんと待ち合わせしてるって言ったじゃない」


「なんなんだよ! さっきから亮ちゃん亮ちゃんって! そんなにあのチビのことが大事なのかよ!」


「なんで急に怒ってるのよ! 意味わかんないから! ていうか早く手を離してよ!」


「やなこった。よし、じゃあ早速出かけるぞ東雲」

 

 すると浅田君は強引に私の手を引いて公園の出口に向かって歩き始めた。


「ちょっと浅田君! 本当にやめてよ! 痛いから早く手を離して!」


 しかし彼は私の声を無視し、公園の出口に向けてズンズンと歩いていく。


「...痛っ!」


 必死に抵抗しようと試みる。けれど彼はさらに私の手首を握る力を強めて私の抵抗を阻止してきた。


「...」


 普段は彼に対して強気の姿勢を取れているはず。なのにこの時の私は彼のことが怖くて怖くてたまらなかった。


 ...そう。この時、私は自分が女子であるということに改めて気付かされたのだ。


 いくら運動神経が良くても強引に男子から迫られるとやっぱり敵わない。そして必死に抵抗しようとしても男子の浅田君はあっさりそれを阻止してしまう。


 --そして今は何よりも彼の表情が怖い。


そんな思考が頭の中で駆け巡り、不安で胸がいっぱいになる。


「たす...けて...」


 不安に苛まれた私は大声で叫ぶことも出来ず、弱弱しい声を出すことしかできない。


「助けて...亮ちゃん...!」


 そして私はいつも自分の後ろをついてくる『弟』の名前を無意識のうちに呼んでいた。


「また『亮ちゃん』かよ! なんなんだよ東雲! お前はあのチビの何が良いっていうんだよ!」


 ...そんなことを聞かれても分からない。ただ単に今1番私を助けにきてくれそうだなって思ったのが亮ちゃんだっただけ。いつも一緒に居る、私のことを1番よく知っている男の子なら私のことを助けてくれそうだな、と。そう思っただけ。


 不安になった私が亮ちゃんの顔を真っ先に思い浮かべた理由は本当にそれだけだった。






 --そして『田島亮』とはそういうタイミングで本当に私の目の前に現れてくれるような男の子だった。



「はぁ...はぁ...お、おい、お前! 今すぐユズ姉から手を離せ!!」


「あぁ? なんだこのチビ...ってああ、お前か...お前...いっつも東雲の後ろにくっついてるチビだな...!」


 駆け足で私の目の前に現れたのは1人の男の子。そして彼はいつも私と一緒に遊んでいる元気な男の子。その事に間違いは無いはずだった。


 けれどこの時現れてくれた亮ちゃんは普段の様子と全然違っているように見えた。彼は今まで私が見たこともないような形相で浅田君を睨んでいたのだ。


「なんだぁ...? その生意気なツラは...!」


「...今すぐユズ姉から離れろ」


「チッ、うるせぇんだよ! このクソガキが!」


 浅田君はそう言うと、一旦私を掴んでいる手を離し、一切の手加減も無く亮ちゃんのお腹を蹴り飛ばした。


「うっ...!」


 亮ちゃんは痛みに耐えきれず、お腹を抑えて苦悶の表情を浮かべて地べたにうずくまっている。


「亮ちゃん!」


 たまらず亮ちゃんの元に駆け寄る私。

 

「ちょっと浅田君! いくらなんでもやり過ぎよ! 亮ちゃんは私たちより年下の子なのよ!? もっと優しくしてあげてよ!!」


「んなこと知らねぇよ。ほら行くぞ東雲。そんなガキなんて放っとけ」


 すると浅田君はまた私の手首を掴んできた。


「ちょ! 嫌! 離してよ!」


「やなこった。絶対離さねぇわ」


 うっ...! ダメだ...! やっぱり私の力じゃどう足掻いても浅田君を振り切れない...!


 どうしよう...このままじゃ本当に浅田君に連れて行かれちゃう...!


 --そんな風に半分諦めかけた時だった。


「ユズ姉から...離れろって言ってるだろ!!」


「グハッ!」


 蹲っていた亮ちゃんがいつの間にか地べたから立ち上がり、小さい身体をめいっぱい使って浅田君に突進を決めた。


「チクショウ...! 痛いじゃねぇかこの野郎...!」


 そして浅田君は亮ちゃんに突進されたのと同時に私の手首から手を離し、地面に倒れ込んでいた。


「ユズ姉に...近づくな...!」


 亮ちゃんはさっき蹴られたお腹を抑えつつも、歯をくいしばって浅田君を睨みつけている。


「ウゼェんだよ! このチビが!」


 すると亮ちゃんに睨みつけられて激昂した浅田君はもう1度地面から立ち上がり、今度は亮ちゃんの顔を思いっきり殴りつけた。


「痛っ...!」


「亮ちゃん...!」


 顔を抑えて痛みをこらえる亮ちゃんを見ていられず、私は彼の元に駆け寄ろうとする。


「来ないでユズ姉!」


 しかしそれは亮ちゃんの言葉によって遮られた。


「ごめんユズ姉...コイツは...コイツだけは...絶対許せないんだ...! 女の子に乱暴なことをしたコイツだけは絶対に許せないんだよ!」


「...!」


 この時亮ちゃんは顔に傷を負い、腹部に痛みを抱えていた。当然喧嘩なんて絶対に止めさせた方が良かったはずだ。


 けれど覚悟を決めたような亮ちゃんの表情を見た私はどうしても彼を止める事ができなかった。


「はぁ? 俺を許せないだぁ? 何ふざけたことかしてんだよ!」


 怒りが収まっていない様子の浅田君は再度亮ちゃんに向けて拳を向ける。


「別にふざけてなんかない! 俺はユズ姉に乱暴をしたお前を許さないって言っただけだ!」


 そしてそれに対抗するように亮ちゃんも浅田君に拳を向ける。


「やめて...やめてよ2人とも...なんでこんなことになるのよ...!」


 そして気づいた時には私の目の前で2人の男の子が取っ組み合いの喧嘩を始めていた。



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「はぁ...はぁ...チッ...お前ホントしつこいな...もういい...なんか飽きたわ...俺もう帰る...」


 公園に来た時よりも随分と服を汚した浅田君がそう言い残して公園を去ったのは2人が喧嘩を始めてから30分ほど経った頃だった。


「へ、へへ...アイツ逃げやがった...やったよユズ姉...俺勝ったよ...自分よりも上の学年のヤツに勝ったよ...あ、でも公園に来るのが遅れちゃってゴメンね...友恵が熱出しちゃってさ...母さんから『アンタが友恵に薬を飲ませてあげなさい』って言われてさ...そしたら来るのが遅くなっちゃった...」


 そして身体中に傷やあざをつけた亮ちゃんは力無く笑いながら大の字になって地べたに倒れ込んでいた。


「うっ...ぐすっ...な、何が『勝った』よ...! 亮ちゃんボロボロじゃん...! 身体中傷だらけだし...!」


 自分より小さい男の子がボロボロになっているのを見た私は、倒れ込んでいる彼の隣で膝をついてそのまま泣き出してしまった。


「ごめんね...ごめんね亮ちゃん...! 私のせいでこんなことになって...!」


 私が抵抗しなければ。素直に浅田君に付いて行っていれば。そうすれば亮ちゃんが傷つくことはなかった。


 そう考えると申し訳なさで胸がいっぱいになってさらに涙が溢れ出す。


「泣かないで、ユズ姉。ユズ姉は何も悪くないよ」


 亮ちゃんはそう言うと、膝をついて泣いている私の頭を優しく撫でてくれた。


「でも...でも...私のせいで亮ちゃんが...!」


「いいんだよ、ユズ姉。確かに服もボロボロにしちゃったし体中あちこち痛いけどさ、俺はアイツに立ち向かったことを全然後悔なんてしてないんだ」


「え...?」


「はは、まあ正直ボコボコにされるだろうなって思ったし、アイツのことを怖いなっても思ってたけどね」


「じゃあなんで...なんで亮ちゃんは自分が傷つくって分かってたのに浅田君に向かって行くことができたの...?」


 私は怖くて何もできなかった。大声で大人を呼ぶことだってできたはずなのに、怖くてそれさえもできなかった。私はただ傷つけあってる2人のことを泣きながら眺めることしかできなかった。


 けれど彼は『確かに怖かった。でもアイツに立ち向かった』と言う。


 だから私はどうしても知りたくなったのだ。どうして亮ちゃんは怖くても浅田君に立ち向かうことができたのか、ということを。そしてどうして亮ちゃんは私のように怖さで足がすくまずに1人で恐怖を乗り越えることが出来たのか、ということを。



「え、どうして俺がアイツに立ち向かったのか? はは、そんなのユズ姉を守りたかったからに決まってるじゃん。俺はユズ姉が傷つくのを見たくなかったんだよ。『ユズ姉を守るためだ!』って思ったらアイツに殴られてる間も平気だったんだ」


「...!」


 私を守るため...!? たったそれだけ...!? たったそれだけで亮ちゃんは自分よりも大きい上級生に向かって行ったって言うの...!?


「本当に...本当にただそれだけの理由で...?」


「うん、そうだよ。だって俺ユズ姉のこと大好きだもん。へへ、俺はユズ姉を守るためならなんだってできるんだよ?」


「...!」



 無垢な笑顔と共に放たれたその言葉を聞いて。彼は私を守るためだけに恐怖を乗り越えてくれたと知って。


 --私はそれまで抱いたことの無い感情が自分の心の中で湧き出していくのを実感し始めた。


 かわいい弟。いつも私の後ろを笑顔でついてきてくれる小さい男の子。今まではただそう思っていただけだった。


 --そのはずだったのに。


 今は早まる鼓動が抑えられない。胸が締め付けられるように苦しいのに、心は暖かくなっていって......あぁ、もうなんなのよ、この感覚!


 --これじゃ...これじゃまるで私が亮ちゃんに対してドキドキしているみたいじゃない...!




 ...い、いや! き、きっとこれは何かの間違いだわ! うん、そうよ! そうに違いないわ! それに亮ちゃんが私に言う『大好き』は家族的な『好き』であって、女の子として『好き』って意味じゃないんだから! 勘違いしちゃダメよ、私!!



「...ユズ姉どうしたの? 顔真っ赤だよ?」


「なっ! ぜ、全然赤くなんかなってないわよ! ていうかさっさと帰るわよ、亮ちゃん! 泥だらけの服を洗わなくちゃいけないし、傷の手当てもしなくちゃいけないんだからね!」


「あ、あはは...確かにそうだね...」


「はい、手貸してあげる。どう? 立てる?」


「うん、立てるよ」


 すると地面に大の字になっていた亮ちゃんは私の手を取り、地べたからスクっと立ち上がった。


「...ユズ姉? もう立てたから手離してもいいよ?」


「ね、ねぇ亮ちゃん」


「ん? 何?」


「そ、その...今日は手を繋いで帰らない?」


「え、急にどうしたの、ユズ姉。まあ手を繋ぐくらい別にいいけど」


 ...べ、別に私は今日亮ちゃんにときめいたから手を繋ぎたいと思ったわけじゃないから。亮ちゃんの手の温もりを感じてみたいとか、ちょっとデート気分になりたいとか全然思ってないんだから!  


 そう! たまたまよ! たまたま今日は手を繋いで帰りたい気分になったのよ!


「ん? ユズ姉何ボーッとしてんの? ほら、早く行くよ」


「う、うん、分かった」


 彼の呼びかけに応え、繋いだ手をぎゅっと握りしめる。男の子に手を引かれて歩くのは今日これで2度目だ。


 でも今回は浅田君に手を引かれていた時みたいな怖さは全く無い。むしろ心がポカポカあったかくなるような感じがして。それがとっても心地良くて。


「な、なぁユズ姉...な、なんか思ってたより恥ずかしいんだけど...やっぱ普通に帰らない?」


「ふふ、ダメよ亮ちゃん。男に二言は無し。男の子なら1回やるって言ったら最後までやめちゃダメなの。今日は私と最後まで手を繋ぐのよ」


「そ、そんなぁ...」


 そう言いながら照れ臭そうにこちらを見上げてくる私の小さなヒーロー。


 ...うん、やっぱりこうして見ると弟のようにしか見えないのよね。亮ちゃんはやっぱり小さくてかわいい。


 うーん、でもさっきからちょっぴりドキドキしちゃってるっていうのも否定できないんだよね。完全に今まで通りの心ではいられないっていうか。なんなら泥だらけになってる顔がいつもよりちょっとカッコ良く見えちゃうっていうか。




 --あぁ、うん...この気持ちは...このドキドキは...もしかしたらもしかするのかもなぁ...




 なんてことを思いながら、私は改めて亮ちゃんの小さい手をぎゅっと握り直して帰り道を歩き始めたのであった。



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 あぁ、はい。結論から言うと私が亮ちゃんに抱いた気持ちは完全に恋心でした。公園での一件以来、私は日に日に亮ちゃんのことを男の子として見始めちゃいました。なんか1回気持ちを自覚したらもう止まりませんでした。隙を見ては亮ちゃんと手を繋ぐことばかり考えてました。


 まぁ、そんなことばかり考えてたから友恵ちゃんにはすぐに私の気持ちがバレたんだけど...


 でも結局私は引っ越す前に亮ちゃんに想いを伝えることが出来なかったのよね。


 いや、正確に言うと想いは伝えたんだけどちゃんと伝わらなかった、みたいな...? 別れの挨拶の時に勇気を出して『好きだ』とは言ってみたものの、どうも亮ちゃんは『love』じゃなくて『like』の方だと思っちゃったみたいで...


 でもまあ、あの時はお互い小学生だったし伝わらないのも無理はなかったかなって思ったの。だから私は『男の子として好きだった』っていうのは伝えずにそのまま引っ越しちゃったのよね。会うことが無くなればこの気持ちも収まってスッキリするだろうと思ったし。


 でも、なんか...結果的に中途半端な未練が残っちゃったっていうか...好きって気持ちは多分収まったけど、それを伝えられなかった後悔が残っちゃったっていうか...そういやあの時は友恵ちゃんも含めて3人で居る時が多かったから2人きりで居る時間が少なかったなーとか思ったりして...


 だから...なんかこのままアメリカに行くのは嫌だなーって思っちゃったのよね。





 ...というわけで友恵ちゃんと色々相談した結果、私は明日亮ちゃんをデートに誘うことになったのです。


 

 


 

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