第2話 レベルが戻ったらしい...

落ち着きを取り戻した少女は椅子に座り直す。

俺は上体を起こした。

「あなたは何て言うの?俺とどういう関係なの」

「ルノエが私のことをあなたなんて言うなんて、おかしいわ。私はフーシェよ」

俺を疑った目で自己紹介をするフーシェ。

「フーシェさん、これからよろしくね」

手を出すと、戸惑いながら手を差し出し握手をかわす。

かわし終えると、

「冒険者カードを見してくれない。ズボンのポケットに入ってると思うけど」

俺はポケットの中身を探る。

カードらしきものの感触があり、それを取り出しフーシェに手渡す。

フーシェは受け取りじっくり見る。

「えっえっ、レベル1に戻ってるぅぅぅーー」

またもフーシェは外に聞こえるほどの大声で叫ぶ。

「ちょっとうるさいんだけど、フーシェさん」

耳をふさぐ俺。

騒がしい子だな。

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