真夜中の月
遠く、遠く、黄色のようで
白の光を放ちながら
夜の群青に浮かぶ月や
冷たい空気が喉を潤して
水分を含んだ髪が濡れていく
空の色はシンプルなのに
地上の色は鈍い色
だから惹かれるのは悪くない
そう自分が醜いと知っているから
簡単なものに逃げていく
手を伸ばしても届かないのに
寂しくて寂しくて一年中
夜空と月と星を見ている
体の熱は無駄に流れ
空の熱は人の焦がれ
海に住む鯨たちが歌を唄い生きていく
ならば地上の私たちは歌を歌えば届くだろうか
この熱量が届くだろうか
真夏の月は真夜中の月
惹かれて離れて月が光る
今日も綺麗と鳴いて聞こえてますか
愛しい、愛しい、私の月
初めて会う、私の月
今日は新月の真夜中の光
ああ、終わるね
季節に 朶骸なくす @sagamisayrow
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます