空が違う

旅の道中、そう言われた

それはそうだ

ここは山奥で、森が茂り、光は少ない

工業地帯もない

あるのは、緑、緑、舗装されたアスファルトの道

緑、緑、緑

それでも観光客の足は絶えないと言う

絶えないから栄えているし

食い扶持もある

そして空が違う

ぼんやりと高村光太郎の詩を思い出しながら

車中から外を見ていた

きっと夜は、必死に言葉を選ぼうとするくらいに星空が綺麗だろう

綺麗すぎて異国に来たのでは、と思うだろう

そんなことはない、私は自国を知らないだけだ

私自身が世間知らずなだけである

この空を忘れぬように写真を撮った

少し似ているようで似ていない

夏の青い空だった

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