季節に

朶骸なくす

つう、つう、と

夕方、まだ汗が流れる

涼しい時間を選び、外出したというのに

汗が流れる

じんわりと肌に纏わりつく水が、重力にそって流れていく

つう、つう、と

肌着が濡れていく

汗を拭いても、つう、つう、と流れていく

涼しさを求めて水を飲むけれども

つう、つう、と

季節を感じ、煩わしさを感じ

それでも諦めを感じながら

私は椅子に座り、なけなしの風が涼しい

汗が、ひんやりと、つう、つう、と

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る