第39話 矛盾と言う名の私
『死にたい』と呟く…
呟ける自分は生きている。
生きているから死を願える。
『生きたい』なんて言わない。
だけど死んでないから生きているということになる。
生きているから死を望む。
死ぬってどういうことだろう?
命を止めること…
生を辞めること…
私は生きているのだろうか?
死を望むことは生きていなければできない。
生きるってどういうことだろう?
命を繋ぐこと…
死を望むこと…
最後は死。
肉体には限界がある。
老い…衰え…止まってしまう。
自身で選べるうちに死を選びたい。
だけどなぜ?
僕は死を選べない?
死ぬのが怖い?
いや…死が理解できないから選べないだけ…
死ぬってどういうことなのだろう?
その先があれば選びやすいのか?
知れば怖くないのか?
死を選んだ人達は、きっと底を見たのだろう。
死んだ、その先があったとしても…今よりマシだと…。
生きるということは、底を知る事なのかもしれない。
深淵を緩やかに堕ちていくような日々に終わりが来るのなら…
僕は手を伸ばしたい…その底へ…指先が触れる時まで…。
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