第4話 紅 響子は・・・

昨日は一睡も出来ずに朝を迎えた。

朝起きると誘拐犯がいた。その男は私の前にコンビ二のサンドイッチを置い。


「お食べなさい。朝はちゃんとエネルギーを摂取しないといけませんよ」

「両手とも手錠で使えないんだけど…」

「あ、ごめんね」


袋をあけて私にあーんとをしてくる。仕方なくかじる。

安定のおいしさだ。

すると、インターフォンが鳴った。

デジタルモニターには制服警官が移っていた。


「クソ、警察か」


私の口にどこから持ってきたのかわからないボールギャグを付けた。

そして、ベルトにナイフを差して玄関に向かった。


「すいません。遅くなってしまって」

「いえいえ、朝早くにすいません。昨日の夜にこの家がうるさいと苦情がいていまして。『たすけて』などの声が聞こえたと通報されているのですがなにかありましたか?」

「あーそうでしたか。昨日の夜はここでバトルロワイヤルゲームをしていまして。僕ゲームに熱中するとつい叫んでしまう癖があるので」

「そうなんですか。少しここの中、拝見さしてもらっていいですか?

昨日、誘拐事件がありまして疑っているわけではないんですけれども

本部のほうから一様確認するようにと言われてまして…」


よし。助かる。少し聞こえる声に集中して聞いているとそんな会話が聞こえた。

けれども、警官の声は呻き声に変わった。


「ハア。こんな事したくなかったんです」


次に階段から人が落ちていく音が聞こえ、ドアの閉じる音が聞こえた。


「これで、誘拐罪に公務執行妨害、傷害罪、窃盗罪だ」


手に拳銃を持ちながら言った。

そして約10分後パトカーのサイレン音がこっちに向かってくるのが分かった。


「はぁ。もう潮時か」


私の手と足と口の拘束をはずして立ち上がらせた。


「貴様は完全に包囲されている。抵抗をやめておとなしく出頭しなさい」


私の頭に誘拐犯は押し付けながら歩いた。


「ほんの数十時間でしたけど、こんなことに巻き込んですいません」


そう言って扉を開けた。

扉の先には100人は超えているであろう警察官がいた。


「この娘の命がどうなってもいいのか!開放してほしくば逃走用の車と海外に逃亡させろ」

「今すぐ考え直せ!考え直して無駄な抵抗をやめてくれ」

「考え直す気はありません。今から10秒カウントします。その間に決めて頂けないのなら娘を死なない程度に殺します。それではいきますよ」

「10・・・・・9・・・・・8・・・・・・7・・・・・・6・・・・・5・・・」


この瞬間、わたしの耳に確かに銃声が聞こえ、頭にあった圧力がなくなった。

隣にいた人の頭から血が流れて倒れていった。

私は解放されたのだ。この誘拐された生活から。1日にも満たない長い日が。

その後、私は警察に保護されて家に帰った。まぁその後ネットの人と会うなんてと呆れられ、怒られた。

グロームはこの事件を重く受け止め、アプリのサービスを停止した。

そして、私は最近はお墓参りに行くようになった。

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グロームパニック アンドレイ田中 @akiyaine

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