第3話「Q:一体僕は誰と戦っているんだ? A:(考えることを)諦めたらそこで試合終了ですよ。

「うぅ……幼女にまで言われたら生きていけない……」


 ただし、イケメンに限る(二回目)

 それを異世界でも痛感させられたところで、僕は絶望に浸る。


 こんなことになるなんて思っていなかった。


 お金も。容姿も。ステータスだってすべて、神様が「転生する特典で付けとくゾイっ☆」なんてノリでつけてくれるもんだと思ってた。


「異世界転生の神様って、マジで神さまだったのか……」


 いい人と言う意味で。神様、マジで神。

 名は体を表すとはよく言うが、まったくその通りらしい。第一、対話してくれるだけですごく有難いことなのに。こともあろうか僕が熱心にしていたのは、女神さまのおっぱいだった。


「日頃の行いだな。これは」


 僕(元ヒキニート)がどうこういう権利はないが。


「ていうかそもそも、転生のはずじゃ……」


 再三触れる転生問題。

 あのおっぱい女神は「転生」と言っていたはずなのに。


 ――きっと、ドジっ子なのだろう。僕を殺したのは手違いとか言ってたし。そう言えば、名前も聞いていなかった。


 というか会う機会なんてあるのだろうか?

 ……もう一度死ぬ?


 それはリスクが高すぎる。と言うかこの世界で死んだらどうなってしまうのだろう? そう考えると、急に恐ろしくもなってきて。


「う~ん……取り敢えず保留!」


 面倒な問題は後回し。コレ、現実逃避の基本(威張ることじゃない)

 それに、せっかく異世界に来たのだ。現実と容姿が変わらないからといって、何もしないのでは意味がない。元の世界でやれなかった分、生を謳歌しようではないか。


「そうと決まれば、何か目標を考えなきゃ」


 腕を組んで首を傾げる。

 異世界と言えば……異世界と言えば……。


 ――青年思考中――

 

 数秒後、頭に浮かんだ目標は。


「そうだ。ハーレムにしよう」


 男の夢、と言うか野望。できるならいいなぁ。とか呟いておいて、現実では満たされない幻。


 異世界にきたのなら、これだろう。

 こういうお話テンプレはハーレムでできている。異論は認めない。


 異種族ハーレムはデフォ。奴隷の女の子を買ったら簡単に懐いて、街中で女の子を助けたら惚れられる。見てみろほらありきたり、これぞテンプレ。

 因みに、ハーレムの「は」の字も知らない人に概要を話すと次のようになる。


【ハーレム】とは。

 一般的に女の子を侍らせてイチャイチャすることを言う。

 某ToLoveっちゃう漫画みたいにラッキースケベの権化でもいいのだが、それはもうエロ漫画でいい訳で、この小説を官能小説にする気は毛頭ない。


 そもそも、溜まったフラストレーションを吐き出すのであれば、そういう専門誌を見るべきだ。快楽が天まで届きそうなやつとか、エロがなまった果てにLとOになりましたコミックみたいな(※個人の意見です)


 あれ? ハーレムの話どこ行った?

 ……勘のいいガキは嫌いだよ(殺処分)

 

 さて、話を戻そう。要するにもてはやされたい。

 

 もっと言えば、認められたいという欲求のほうが強い。なにせ、元の世界では役立たずのヒキニート。チャンスがあるとすればここ。変わるのは今しかない。

 早速幼女に否定されたばかりだが、大人のお姉さん方が僕の魅力を理解してくれはずだ。


 ✚✚✚✚✚


 ロリが無いなら読まねぇよ!

 そう思ってブラウザバックしようとしたお前! ちょっと待て。

 いつから、『ロリコンさんお断り』だと錯覚していた? 

 

 ここまでがテンプレ。ここからもテンプレ。

 そして、これはテンプレの物語。


 ヒロインの性格は? 

 ――ツンデレです。


 ヒロインの髪色は? 

 ――ピンク、もしくは赤とでもいいましょう。


 ヒロインの出自はどこになっている? 

 ――貴族の一人娘です。


 ヒロインの身長は? 

 ――百三十八、でございます。


 ヒロインの声は?

 ――もちろん、釘宮〇恵を起用しております。


『パーフェクトだ。うp主』(釘宮病感染者)


 ――感謝の極み(ロリコン共の代弁)


 ✚✚✚✚✚


 そんなわけで、次回予告。

「ハーレムを築くことを夢見る僕に、さらなる難関が立ちはだかる。辞めて! 僕の

 ライフは(幼女によって)もうゼロよ!」


 次回『元ヒキニート、ギルドに行く!』


 デュエルスタンバイ!


 この小説は「カ〇ヨム」と「御覧のスポンサー(作者)」の提供で、お送りしました。




 







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