第8話

パルド領から出て2年たち俺とグレンはフリーの親父に進められドラン魔法学校に入学することになった。

この学園は馬鹿でかいドラン領で一番栄えている首都の真ん中にあり、それを囲むように貿易都市が広がっている、簡単に言えば欲しいものがあれば大体揃うというわけだ。

「編入してきた二人です、リオルト君自己紹介お願いね」

ところで俺たちはというと今、教室の中で挨拶しようとしているところなのだが、めちゃくちゃクラスにいるフリー以外の人たちが発する目線が刺さる。

フリーは昼寝を決め込んでいる、少しは俺たちの自己紹介なんだから興味持てよ。

「俺の名前はリオルトでこっちの目つきが悪そうなのがグレンだから、みんなと仲良くしたいと思っているからよろしくな」

できるだけ爽やかに笑顔を作るが一部の人から睨まれている、俺この人たちと会うの初めてのはずなんだがなんで嫌われてるんだ。ちなみに赤髪だともしかしたら皇族だとばれてしまう恐れがあるので髪色を茶色にしてもらった。

こちらを睨んでいた劇団に所属してそうな少し男っぽい少女が無言で手を挙げ、それを俺は「どうぞ」と質問を受けた。

フリーはさっきまでの態度と打って変わっておもしろそうなもの見る視線で向け始めた。

「庶民である君がこの学園に入れたのが不思議に思うがそれはさて置き、何故僕たちにタメ口なんだい?」

「貴族様に敬語を使わなかったのは謝るけど、俺らはこれから仲良くなるのに使うのめんどくさくね」

貴族特有の上から目線に少しムカつきながらも俺が思っていることを口にするがそれが気に食わなかったのか、イライラしだした。

「君は僕を舐めてるのか・・・・・・・・いいだろう決闘だ!」

「いいじゃねか、それでこそ貴族だよな」

俺の発言を聞いて彼女は目を大きく開いて驚きの表情見せたが瞬時に元のイケメンスマイルに戻し「では、放課後に行おう」と自分の席に座った。

俺たちは気まずい雰囲気の中、先生に指定された席に座り昼まで授業を受けた。














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