私の叙事詩

高柳の神

第1話

 自分の属するクラスに伍するのが嫌だった。クラスには厚かましい人が多いと感じた。だが、決して皆を歯牙にもかけていないわけでもない。中には尊敬する人もいた。ただ、人と接するのが苦手だった。私は性急なところがあり、顔は少しずつ老成となりゆくが、中身は稚拙。たまに寝食を忘れて、絵を描くことがある。学校では皆が群像を見せている中で、自分だけは、無味乾燥な顔を浮かべている。インタンジブルな気持ちに嫌気が差し、私は、住み続けた街から出る。

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私の叙事詩 高柳の神 @warudody

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