ある日常 afternoon

 何という事はない。

 学校をさぼって、捕まって。

 母は近くのハンバーガーショップに僕を連れて行った。そこで休んだ理由やら、今後の対応やら話をした。

 夕方4時、学校においては放課後の時間を過ぎてから職員室に赴き、心配をかけた先生方に謝罪と同じような相談をした。

 交通事故に遭ってやしないか、事件に巻き込まれてやしないか、本気で心配してくれていた、本当にいい先生だった。

 何という事はない、よくある事例。

 結局何も変わらないのだ。逃避ばかりでは進化できない。逃避能力が上達したところで何になる。


 高校生になって、一年越しに振り替えるかの日の過ちは、今も脳底に燻り答えを得ていない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る