第40話 集団擬人化

 あまりにも強烈な性的興奮が、太一を襲う。


「きっ、気持ちイイー!」

「私も、気持ちイイー!」


 太一は全身から光を放つ。その光は、至近距離にいるアイリスに存分に降り注ぐ。アイリスも大いに性的な高ぶりを感じる。そして、少しでも多くの光を浴びようと、太一の身体の上でモゾモゾする。太一の放つ光は一層強くなる。漏れる光は部屋中を明るくする。そして、その中には、水槽の中に達したものもあり、金魚たちはその光を浴びる。


「まりえも、気持ちイイー!」

「優姫も、気持ちイイー!」

「まことも、気持ちイイー!」

「しいかだって、気持ちイイー!」


 聞きなれない女の子の声が、太一に届く。そして、にわかには信じ難いことだが、金魚たちが擬人化している。まりえも優姫もまこともしいかも、みんな1度に擬人化し、太一の光を浴びるために、肌を寄せてくる。その肌は瑞々しく、文字通り水に濡れている。少し生臭い水槽の水だ。だが、太一にとってはそんな生臭さを忘れさせるほどの刺激がある。肌の柔らかさと、温かさだ。


 まりえたちは太一に従順で、巫女に誘われると2つ返事で快諾した。


 発光は、これまでの1分足らずから、4倍の3分あまり続く。それも、立て続けに4度も。太一の能力が高まった証拠である。太一はこのまま、能力を高めることに成功するのだろうか。

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