第11話 再びダンジョンへ

 牧場に戻ってから俺は、少し休憩。

 スタミナが100くらいまでに回復する。


 よし、ロンとマロンの二匹を連れて、ダンジョンに行こう。


 コボルド以外のモンスターも仲間にしたい。


 モンスターには、有益なアイテムを毎日採ることの出来る種がある。


 例えば鶏っぽいモンスターからは、毎日卵を採ることができたり、羊っぽいモンスターからは、数日に一回毛を刈ることができる。


 それらのモンスターから採ったものは、それなりの値段で販売できる。


 加工して売った場合、さらに高い値段になる。


 始まりの洞窟には、一種類だけ有益なアイテムを生産するモンスターがいる。


 結構分かりにくい場所にいるため、見逃されやすいが確かにいる。


 今回の目的はそのモンスターをテイムすること。

 そして、出来れば前のようにトパーズを採掘したい。


 ダンジョンの鉱石は、日をまたぐと前日と変わるので、今日もトパーズがあるかは分からない。


 始まりの洞窟クラスの低レベルダンジョンに、宝石のような高価な物が出る確率は高くない。


 なので、そこまで大きな期待を持たずに行った方がいいだろう。


 俺はモンスター小屋に向かう。

 ゲートを開けると、ロンとマロンの二匹が、じゃれあっていた。


 可愛いなー。


 うーん、ずっと見ていたい光景であるが、時間が惜しい。


「ロン付いて来い! マロン付いて来い!」


 と命令した。

 二匹はじゃれ合うのをやめて、俺の下駆け寄ってくる。


「「ワンワン!!」」


 俺は駆け寄ってきた二匹を撫でた後、策を出てダンジョンへと向かった。



 ○



 始まりのダンジョンへ到着。

 剣を持ち中へ入る。

 まず、最初にコボルドを退治。

 すると、神力球を貰えた。

 モンスターを初めて倒した時に貰う神力球である。

 女神のイベントが起こる前にやった行動は、カウントされないため、今回が初めて扱いにされているのだ。


 先に進むと、今度はコボルドとは別のモンスターが出現した。


 ゴブリンである。


 ゴブリンと聞くと見にくい小鬼をイメージするものが多いかもしれないが、ファンタジーファーム5のゴブリンは違う。


 赤色のまん丸い可愛い生物に、角が一本生えているという見た目だ。

 例えるなら角の生えた星のカー○ィーである。


 非常に可愛くて、仲間にしたいのだが、今回目当てのモンスターではないので、ここは倒してしまおう。


「ゴブブ!!」


 可愛い鳴き声を上げて、ゴブリンは転がって体当たりをしてきた。


 やはり最初のダンジョンなので雑魚である。

 軽く避けて人たち浴びせた。一撃では倒せなかったが、ロンとマロンの攻撃によって倒すことが出来た。


 ロンのレベルが3に上がった。俺のレベルも3に上がった。


 これで俺のステータスは、


 Lv 3

 HP(体力)  211/211

 SP(スタミナ)97/220

 MP(魔力)  80/80

 STR(筋力)  23

 VIT(頑丈さ) 21

 DEX(器用さ) 16

 INT(賢さ)  15

 AGI(素早さ) 14

 LUK (幸運) 13


 となった。

 農作業でスキルレベルを上げた時にもステータスは上がったので、レベルアップだけでここまで上がったというわけではない。


 俺はロンとマロンを引き連れ、さらに先に進む。


 途中、銅鉱石を発見。

 ハンマーで壊して収集する。

 全部で5つあった。一個壊すと銅は最小で一つ最大で三つ手に入る。

 運良く五つ壊して、13個銅をゲットすることが出来た。


 銅は見つかったが、トパーズはなかった。

 まあ、そう簡単に見つかるものではない。

 今日の目的は、テイムなのでトパーズは見つからないなら、見つからないで仕方ないだろう。


 俺はダンジョンを歩き続け、目的のモンスターがいる場所へと向かっていく。途中ゴブリンやコボルドを何体か倒す。


 俺のレベルは4に上がり、ロンとマロンもレベル4になった。


 歩いているうち、銅鉱石を何個か見つけたが、体力をこれ以上消費するのはまずいので、今回は採らないことにした。トパーズが見つかれば別だけどな。


 そして、壁にヒビが入っている場所にたどり着く。

 ここをハンマーで壊すと、道がある。

 その道を行くと、目的のモンスターがいる場所にたどり着く。


 俺はハンマーを持ち、壁を叩いた。


 一回では壊せないが、壁に入っているヒビが大きくなる。

 叩くごとにヒビが大きくなり、そして五回目を叩くと、壁が壊れ、そして壁の向こうには道があった。


 俺はモンスターのエサを持って、その現れた道を歩いていく。


 細い道を抜けると、広い空間に出た。


 天井に穴が空いており、日光が差し込んでいる。


 日の光が当たる場所にだけ、綺麗な花が咲いている。


 モンスターが出現する黒い渦がある。


 そこからモンスターが飛び出してきた。


 白いモコモコの毛で覆われたうさぎのようなモンスター。


 シープラビットである。



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