第4話 妹至上主義
入学式の次の日
正門前
「お兄ちゃん!大変だよ!」
「何ぞ」
「実はかくかくしかじか....」
どうやら昨日睨んだモブ女ども実はあの学園のカースト上位グループの下っ端らしく、リーダー格の奴にチクったらしく、僕が奴らの恨みを買ったらしい。
なんか正門で出待ちしてるらしくその出待ち組の中に学園内最強格の男どもが居るらしい
正直、俺の血は滾った。
元士官、元英雄の僕はあの戦場で誰にも負けなかった。
「お兄ちゃんは大丈夫だから、真白は隠れてなさい」
今度こそ、守る。あの日誓った。
「私はお兄ちゃんを信じてるから」
「おう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
わあ、最強格っぽい奴らがなんかざわざわしてる
「本当に騒がしいな」
「貴様が篠崎泰澄だな」
「はい」
「昨日はうちのが世話になったらしいな」
「ああ、あなたはあのクソどもの親分ですか」
「チッ おまえら、こいつをぶっ殺せ」
結論から言うと僕だけがそこに立ってた。
僕の服と靴と拳は血まみれ、辺りにはナイフやバット等の凶器が散乱していた。
そして、その他の有象無象は倒れ伏していた
「やるじゃないか」
「ああ、あんたは安全圏から高見の見物ですか、いいご身分ですねw」
「だが、これを前にしてその立派な虚勢を張ってられるかな?」
「へえ、マウザーピストルか。見たところそれはM712かな?良い趣味してるね」
奴は旧式拳銃をこちらに向けている。
...あれ?よく見たら安全装置が解除されてない、あいつはバカだな...
いや、奴は僕が近付いたら格闘戦を仕掛ける気だな。奴はナイフを隠し持ってるっぽい。
案の定、奴は格闘戦を仕掛けてきた。
僕はそれをCQCで対応した。
奴は寝た。
なんか急に人が集まってきたな
「あれが真白さんの兄貴か」
「なかなかイケメンだ」
「ていうか何があったの?」
「お兄ちゃん!大丈夫?怪我してない?」
「ああ、大丈夫d....」
妹が僕に近付いた刹那、そこで寝てた奴が急に起き上がり、妹を捕まえ、近くに落ちていた銃を拾い妹に向けた。
「こいつが大事なら言うことを聞k...
モウニドト、イモウトニテヲダサセナイ。
コンドコソマモッテミセル。
ヤツヲコロシテデモ!
どうやら僕の理性が限界を迎えたらしい
奴が何かを言い切る前に僕は近くに落ちていた小石を本気で投げつけた。
奴は顔面に小石が直撃し、抉れた。
妹はここぞとばかりにこちらへ走ってきた。
僕は奴の胸ぐらをつかみただただ全力でこみ上げる怒りをぶつけた。
何発目だろうか
ここで妹が僕を制止した。
奴の顔面は既に原型を忘れている。
妹は泣きながら僕に抱きついた。
僕はひたすら妹に謝った。
その後、なぜか僕と妹以外の関係者達が次々に退学処分となった。
一部の武装した生徒は逮捕された。
一方の僕はと言うと軽い事情聴取を行い
それで終わった。
この学園内では逮捕されたグループが実権を握り恐怖政治を行っていたらしく、僕は周囲から「解放の英雄」と呼ばれ、めっちゃ女の子にモテまくった。一部の男子は僕を生徒会に推薦しまくった。
そのせいで開幕生徒会という罰ゲーム同様の待遇を受けた。
そして、まだ僕に彼女はいない。
理由?決まってるだろう
真白がかわいすぎるから、俺が妹至上主義者だからだ。
「真白ぉ!」
「なあに?お兄ちゃん?」
「デートしないか?」
「うん、しよ♡」
妹は、女の子になってしまった。
「どこか行きたい所とか、欲しいものとかあったら言えよ」
「....んが欲しい」
「何だって?」
「私、お兄ちゃんが欲しい!」
「それは僕以外のお兄ちゃんが欲しいってことか?そうなのか?」
「違う!私は、泰澄が欲しい!」
「ええぇ....」
拝啓、お父さん、お母さんへ 、
僕の妹は、女の子になってしまいました。
そんな真白も、僕は大好きです。
妹至上主義者 篠崎泰澄
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