僕はきっと、時々子供でたまに大人。
僕は自分のことが大っ嫌いだ。
僕は過去のことを思い出すと死にたくなる。虐待を受けていたとかいじめられていたとかそういうことじゃないし、鬱になったり摂食障害になったりもしていないからそれがまた僕を苦しめる。
僕は「ボクがいなければこんな恥ずかしい思いをしなくてすんだのに」と思うからボクを殺したくなる。
ボクを殺すと結果的に僕が死ぬから僕は自殺願望があるのだと思う。
でも、結局僕は意気地無しで優柔不断だから今日もまた縄を眺めては唸っている。
そういうところも僕は大っ嫌いだ。
しかも僕はボクのことが嫌いな癖にボクを爪痕として残したいと思っている。
だって僕が死んだ後に、みんな僕を忘れてしまうなんて悲しいじゃないか。
だから、ボクと仲良くなった人達はみんな、僕を殺した罪悪感で苦しめば良いと思う。
だけど、そんな風に思ってしまう自分が嫌だ。
僕の「死にたい」はこの世界から消えたい訳じゃなくて、ちょっと全てを投げ出して休みたいのだ。休んだ後にまた元の位置からやり直したいだけなのだ。
そしてあわよくば僕が死んだ後も、僕が顔も知らない人でもいいから死ぬまで僕を忘れないでいてくれたらきっと僕は幸せものなんだろうなと思う。
でも僕は僕が嫌いだから、ボクじゃない人間になりたくて、でも僕がボクじゃない人間になっちゃったらそれはもう僕じゃないんじゃないかって不安で・・・・・・。
ねぇ、僕はどうしたらいいと思う?
もしもボクが、衝動的に死を選択できるほど子供だったら良かったのに。
もしも僕が、現状を客観的に受け止めて努力できるほど大人だったら良かったのに。
でも僕は時々子供で、たまに大人で。
だから僕はまだ生きている。
突発短編集 都稀乃 泪 @ask-rain_of_sadness-2
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