最終日(前編) 告白②

 破裂してしまいそうなほど激しく脈打つ心臓を押さえつけ、精一杯のを演じる。


「【今は部活に集中したいからごめん】って」


「・・・・・・そっか」


 それ以外にかけてあげられる言葉が見つからなかった。私はこういう時に役に立たない。そもそも、こういう経験がない私が何を言っても・・・・・・。


「さやか、付き合わせちゃってごめんね」


「いや、それは全然大丈夫。てか、私こそ何もしてあげられなくてごめん」


「そんなことないよ。本当にさやかがいてくれてよかった」


 泣きたいはずなのに、笑顔でそう言ってくれる那智の優しさに甘えてしまう。今、伝えれば・・・・・・何回も何回もイメージトレーニングしていたように、格好をつけて


「私なら、那智を泣かせたりしない。・・・・・・私にしなよ」

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