最終日(前編) 告白①
・・・・・・夢、か。気持ちを伝えたら、これは正夢になるのだろうか・・・・・・。
そして迎えた公開文化祭。私の手先は緊張で冷え切っていた。やることがないのが逆に辛かった。那智との待ち合わせはお昼。そのことばかりを考えてしまい何にも集中することができなかったので早めに待ち合わせ場所である相談室へと向かった。それでも手先の震えは止まらなかった。
三時間ほど経ったところで、ようやく那智が来た。私よりも緊張しているのは明らかだった。その後一時間ほど、この文面でいいのだろうか、分けて送るべきか、なんて話していたら送信する頃には既に一時間半が経過してしまっていた。お昼ごはんを無理やりおなかに流し込み、談笑していた頃に那智のスマホが鳴った。二人で顔を見合わせブック型のカバーを那智がそーっと開く。
「陽風くんからだ!」
小声でささやく、まるで周りに声が漏れないようにしているかのように。
「なんて書いてあった?」
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