5日目 こんなの知らない③
榎嶋くん。フルネームは
つまるところ、榎嶋くんはすごい人なのだ。そんな人に私が意見できるわけがなかった。
カラオケ入った後、一応お互いが“ベニバラ”と“白百合”であることを確認した。
それから、私は今までの経緯や悩んでいたことなどを話した。辞書にすら否定されて悲しかったこと、親に釘を刺されて辛かったこと、そしてこの感情が本当に恋なのか不安だということ・・・・・・。
彼は、私の話を真剣に聞いてくれた。そして、聞き終わると静かに口を開いた。
「少し長くなるんだけど、俺の話をしてもいいかな?」
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