第28話︰レイvs黒装束C
―レイvs黒装束C―
レイ「俺が相手だ。」
黒装束C「小さいからって僕を甘く見るなよ。」
子供の声だ。
レイ「確かに小さいけど…まさか子供が戦場に…」
動揺するレイ。
子供といえどウエポンズ。
素早く動き、レイに向って殴りかかるが、躱される。
レイ「やめろ」
黒装束C「いやだね」
レイに向かってナイフを投げる。
避けるが、ナイフは爆発した。
かろうじてダメージのないレイ。
レイ「お前か、ジェット機爆発させたの。」
黒装束C「そうだよ、すごいでしょ。」
レイ「何人が死んだと思ってんだ、遊びじゃないんだぞ!」
黒装束C「うるさい、説教するな」
黒装束Cは片眼鏡をポケットから取り出し、かけてレイを見ると、眼鏡フレームのボタンを押した。
黒装束C「ロックオン」
すると、黒装束の背負っていた四角いバッグから、蜂型のロボット200匹の群れが出てきて、レイに向って飛んでいく。
レイ「うわっ」
黒装束C「自動追尾爆弾Beeだ」
Beeから逃げ回るレイ。
レイ「速さ的には問題ないが、止まったらやられる!」
黒装束C「爆弾はBeeだけじゃないよ」
レイに直接近づき、ナイフをいっきに4本投げる。
速さで勝るレイはそれも躱すが、防戦一方。
倒したロボットを振り回し、大方倒すも、残りのBeeがレイを襲う。
死角からレイの左腕にに一匹止まる。
その瞬間、爆発し、レイが吹き飛ぶ。
レイ「ぐはっ」
スーツのおかげで腕は吹き飛ばなかったものの、血が頭と袖から流れてきた。
しかし、まだ残るBeeから逃げる為に片腕を押さえながらも逃げ回るレイ。
近くの建物の中に入る。
追いかける黒装束CとBee。
暗い建物の中、物陰に隠れるレイ。
黒装束C「建物ごと爆破すればいいだけだ、逃げても無駄だよー」
隠れるレイの周りには工具や材料の山。
レイ「武器製造工場か。」
Beeは暗がりでレイを見失い、探し回っている。
黒装束C「おーい、逃げてばかりいないで出てこいよー」
レイ「いくらウエポンズでも子供は殴れない、どうすれば…」
レイは周りをを見渡し、何か使えそうな物はないかと探す。
ふと、火気厳禁のマークの絵の書いた扉を見つけた。
そっと扉に近づき、中に入ると沢山のタンクや木箱が。
レイ「これだ!」
大きなガスタンクのコックを緩め、部屋に充満し始めると
レイ「おい、爆弾少年!」
黒装束C「やっと出てきたか、かくれんぼも飽きてきたから本当に建物ごと爆破しようかと思ったとこだよ。」
素早くレイのもとへ走る。
黒装束Cがレイのいる部屋に入ると、レイは火災報知機のボタンを押す。防火シャッターが下りて密室になる。
火災報知機に付いていた防災用のガスマスクを顔に当て、
レイ「爆弾少年、能力は使うなよ、ガスを充満させといた。今使ったら二人共あの世行きだ。」
黒装束C「考えたね。」
レイ「もうやめよう、俺には殴れない。」
黒装束C「そんな事言って。もし俺が捨て身で能力使って爆発が起きて死んだら、ガスを充満させたお前は関係ない、あいつが能力使ったからだって言うの?殴れないって言う人がする事じゃないよね。」
レイ「たしかに。お前が能力を使ったら俺も一緒に死ぬ。だから言い訳のしようもないけどな。まぁ、充満させたのが引火性のガスならの話だけど。」
黒装束Cはフラフラしてまぶたがとても重い。
黒装束C「何を…し…た?」
レイ「効いてきたな。充満したのは催眠ガスだ。おやすみ、少年。」
全身の力が抜け倒れそうになるとレイが近づき支える。
寝顔を見ながら、
レイ「許せない」
子供を戦場に送りこんできた組織に怒りが湧いてきた。
首輪をつけて能力を封じ、抱きかかえて建物を出るレイ。
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