第24話:輸送任務

数日の間レイはタイガに稽古をつけてもらっていた。

ガイ「2人とも、ロック大佐がお呼びだぞ。」

レイ「タイガ、行こう」

稽古を一度止めてロック大佐の所へ向う2人。

ロック大佐の部屋の扉をノックし

レイ「失礼します。」

ロック「おお、訓練に励んでおるらしいな。どうだ、街での喧嘩とは違うだろ。」

レイ「一撃で仕留められるはずの攻撃に起き上がり反撃できるタフネスを持ち、一撃でやられるかもというパワー、当てられず躱されるスピード…何をとってもそこら辺の不良とは違いすぎて。慎重に正確に明敏に色々考え戦う事の難しさを感じてます。」

ロック「タイガと出会い成長した様だな。」

レイ「はい。」

ロック「呼んだのは、タイガの入隊許可証を渡そうと思ってな。志望動機はうまく書いといた。宜しく頼む。」

タイガ「こちらこそ宜しくお願いします。」

ロック「早速だが、2人に明日輸送任務を頼みたい。」

レイ「輸送?」

ロック「Sizeことトシロー=ゴウダをWAZの総司令部に輸送する。エリアUSAへだ。裁判の日付が確定してな。輸送機で明日am8:00出発だ。」

レイ「わかりました。」

ロックの部屋を後にする。

タイガ「今日の訓練はもうやめて明日に備えよう。」

レイ「そうだね。」


翌日、出発時刻。

輸送機に8人の軍人と乗り込む2人。

後ろのハッチにトシローの入った檻のコンテナが積み込まれる。

檻の中からトシローが

「おう、小僧。久しぶりだな。」

タイガ「知り合いか?」

レイ「巨大化したこいつに人形の様に握られた仲だよ。」

タイガ「ふっ」

トシロー「俺の人生この先ずっと刑務所か?」

レイ「わからない。」

軍人A「誘拐未遂、公務執行妨害、傷害…一生ということはないだろう。」

軍人B「お前次第だよ、再犯の恐れがあるか等な。」

トシロー「ちっ」

レイ「なんであんな事したんだ?」

トシロー「ウエポンズは高額で売れるんだ。わかるだろ?色々使い方がある。希少だしな。」

レイ「ああ。」

トシロー「この能力を持っているというだけで狙われる身でもあるから、金貯めてMNCの永住権買ってのんびり暮らそうと思ってたんだ。」

軍人A「世界の富豪が住む、軍が統治しない超安全な土地に人身売買で金を得た奴がねぇ…審査で落ちるだろ、浅はかだ。」

トシロー「まぁコネも何もなきゃな。俺はそこに住むとある貴族に依頼されて誘拐しようとしたんだ、MNCに住めるという条件と引換にな。」

軍人B「それはお前、騙されてると思うぞ。貴族の親類すら永住権は発行されない審査の厳しい地域。お前もついでにその貴族の獲物だったと思う。」

トシロー「何?まさか」

信じられなく笑うトシロー。

輸送機は離陸し、エリアUSAへ向う。



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