第18話:ゾゾ街
飛行機を降りると、そこは500年以上タイムスリップしたかの様な街並。
街の奥には黄金に輝く天守閣が見える。
ゾゾは大の歴史好きで、何百年前の城と城下町を再現した街を作り生活している。
道行く人も男は小袖に袴、女は着物。
レイ「サムライ!!」
ジロー「ここに住むと税をゾゾが負担する代りに衣服など指示されると聞いていたが、すごい徹底ぶりだな…」
「あら、あなたこの前うちでナナと話してた…」
甲冑を着た少女に声をかけられる。
レイ「あ!ジャンヌ・ダルクの代表の…」
「アリス=ダルクよ」
少女は自己紹介をする。
レイ「レイ=ジェンナー。」
アリス「ナナから話聞いたわ、ウエポンズなんですってね、私もよ。」
レイ「アリスは何でここに?」
アリス「ゾゾさんも顧客。警備の依頼で。オプションで指名が入ったから私が来たの。」
レイ「料金設定あるんだね、色々…」
アリス「WAZこそ大変ね…本来やらない案件だろうに。まぁ、よろしく。」
町役人「コラ!そんな服装でうろちょろするな!景観が損なわれる、早く博物館へ行け。」
レイ「なんだその言い方は、依頼されて来てるんだぞ。」
町役人「同じ事をゾゾ様にも言えるか?WAZの上官に怒られるのはお前だぞ?」
イチロー「よせ、レイ!行くぞ。」
レイ「ちっ、別に俺は怒られても構わないけど」
サブロー「上から怒られるのは君だけじゃなく大佐もだよ、我慢!」
アリス「レイ、私まで同類にされるんだからやめてよね!」
街を移動し、博物館に到着。
中に入ると、価値はわからないが凄そうなものが沢山展示されている。
「頼りなさそうな奴らをよこしたな」
振り向くと大名姿の男。
アリス「ゾゾさん、お世話になってまーす」
レイ「誰だこの変な奴」
一同「コラ!!」
ゾゾ「何か言ったか、クソガキ」
イチロー「WAZから参りました、ウエポンズのレイ二等兵と他5名です。よろしくお願いします。」
ゾゾ「二等兵?WAZも末端の小僧をよこすとは私も舐められたもんだ」
アリス「ゾゾさん、彼は若いですが実力はうちのナナも認めたほどです。見た目や年齢でクレームが入るなら私もキャンセルですか?」
ゾゾ「いやいや、実力優先だよ、すまんなアリス嬢、そなたの事を言った訳ではない。おい、案内しろ。」
家来がぞろぞろと集まり、レイ達は銘備前国包平作の前へ。
レイ「これか、綺麗な刀…」
美しさに魅了される一同。
アリス「日本刀の美しさといったら世界一と言われるからね、その中でも最高峰…見惚れるわ。まぁ、私のフィエルボワの剣も負けてないけど。」
アリスが鞘から剣を抜く。
レイ「ほんと…綺麗だね。」
アリス「そんな、綺麗だなんて、恥ずかしいわ。」
皆、アリスの勘違いにはスルーした。
家来「お前らと一緒に警備にあたるゾゾ様専属部隊だ。」
30人ほどの侍が集まった。
侍A「殿も心配性だ、私達だけで怪盗くらい退治できるものを、応援を頼むとは…」
侍B「そういうな、念には念をということだ。金はいくらでもあるのだから。」
侍C「それにしてもこれ程の人数で警備をしても本当にくるのか?怪盗は。」
アリス「必ずくるわ、イヴは。今まで予告状を出して来なかった事も、失敗した事もないわ。」
家来「タイガいるか?こっちに来てくれ。」
タイガ「何だ。」
家来「ゾゾ様より、WAZとアリスとお前は刀の部屋で守る様言われた。他の者は建物の周辺と通路に配置する。」
タイガ「はいはい。」
面倒くさそうに応えるタイガ。
家来「私も部屋に残る、しっかり警備してるか監視役だ。そろそろ予告の時間だ。皆の者、配置につけい!」
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