第12話:スーツ
基地にきて7日目。
レイは連日訓練していた。
能力も徐々に思うように発動出来るようになっていた。
「レイ君。」
メカニックのキムがレイを訪ねる。
キム「君のデータを元に専用スーツを作ったよ。」
レイ「え?ほんと???」
丈夫そうな黒いスーツ。
キム「基本性能は伸縮素材の耐久、耐火、防暑、防寒、絶縁体など。あとは特殊能力に応じて機能をつけていくんだ。君は接近戦打撃系のスタイルだから、それ向きの仕様にしといたよ。あと、これロック大佐から。年代物だ。」
細かい傷が沢山ついた古びた短剣。峰にいくつも凹凸がある。
キム「アンディーさんが使っていたソードブレイカーという武器らしいよ。対刃物で主に防御用の武器らしい。」
レイ「カッコイイスーツ。それにアンディーのオッサンらしい武器だ。ありがとう!!!早速使わせてもらうよ。」
すぐに着替えたレイ。腰にソードブレイカーを佩いた。
レイ「ピッタリだ。最高だよ。」
キム「そこまで喜んでもらえるとメカニック冥利に尽きるよ。」
レイ「本当にありがとう、ガイ、装置起動して」
すぐに試したく、訓練部屋に走っていく。
まずは素手でスーツの性能を試し、次に刀を持った敵で短剣を試してみる。
アンディーに色んな武器の使い方も習っていたので、すぐにものにすることができた。
ガイ「絶好調だなぁ〜。強くなろうと必死で訓練漬け…取り憑かれたようだったが、悲しみ乗り越えたようだ。」
ヴァンが任務を終えてジムに立ち寄り、
「おぉ、様になってるね、レイ君。」
ガイ「ヴァン、ちょっといいか?ここ一週間データを取ったが、成長グラフが今までのウエポンズと全く違う…特殊能力が何かもハッキリとはわからない…このままじゃ戦闘訓練は出来ても、特殊能力ごと個別のメニューは作ってあげられないなぁ。」
レイのデータに目を通すヴァン。
「本当だ。どんな能力者も成長グラフはほとんど同じ形なのにレイ君は全く違うんだね。」
ガイ「とりあえず、研究所にデータ送っておくわ。」
頷くヴァン。そしてレイを呼ぶ。
「レイ君、ちょっと。」
レイは動きを止め、手招きするヴァンに近く。
ヴァン「特殊能力の事なんだけど、なんだと思う?」
考えたレイ。
レイ「力が強くなる、速くなるやつ。」
ヴァン「うーん…確かに今そうなんだけど…似た能力はあっても、同じウエポンズは二人といないんだ。そもそもウエポンズは特異体質と遺伝子が関係してて…レイ君の言うそれだとSupermanって能力者が既にいるんだよ…似て非なる能力かなとは思うんだけどね…」
レイはさっぱりわかっていない様子。
ヴァン「だよね…焦る事も何もないんだ、訓練して思い当たる事無いか聞いただけだから。気にしないで。」
レイの異常なデータの事は伝えず、ヴァンは笑顔で立ち去った。
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