第10話 流浪のゴート 1 


 交渉は決裂した。山賊たちの下卑げびた笑い声が耳朶じだを不快に撫で回し、ゴートの癇癪かんしゃくをくすぐる。全く、し難い連中だ。


「あばよ、クズども。」


 ゴートは捨て台詞ぜりふを吐き、席を蹴って立ち上がった。


「二度と来るんじゃねえぞ。」


 カシラは低い声で威嚇いかくする。


「おう、二度とあんたの前には現れねえさ。」


 ゴートは多分たぶん侮辱ぶじょくの意を込めて応じ、石のアーチをくぐって外に出た。幾人いくにんかの山賊がゴートの周囲を固めて歩く。


「何であんなこと言ったんだよ、ゴート。」


 カシラに届かぬよう配慮はいりょした低い声で、若い山賊が問いかける。


「何でもへったくれもあるかい。欲をかき過ぎだろ、あのジジイ。」


上納じょうのうのシステムなら前からあったじゃないか。」


「約束分は渡したろ。それ以上を求めやがるのは強欲ってもんだ。」


 ゴートは腰に差した白枝しらえの剣に軽く手を触れる。


「要塞一つ持ってるくらいで調子に乗りやがってよぉ。」


せって。」


 かつての仲間は小声でゴートをたしなめた。


「カシラはあれでもお前のことを買っているんだぜ。今は頭に血が上ってるからよ。ほとぼりが冷めたら戻って来いよ。」


「……ありがとよ。」


 そう答える一方で、ゴートはひどく冷めきった内心で呟いた。お前と会うことも二度とないだろうよ、と。


「じゃ、カシラにこれ渡して、機嫌を取っておいてくれ。」


 ゴートはみっちりと何かの詰まった、その割には軽い袋を若い盗賊に手渡した。中にはあわい緑色に輝く美しい石が大量に収まっていた。盗賊の顔がほころんだ。


「おうよ! 戻って来るのを待ってるからな、ゴート!」


 その素直な反応に、ゴートは若干の苦みを覚えた。


 だからと言って後戻りはしなかった。



               *



 寄せては引く波のように襲い来るヒトハミの群れを退しりぞけながら、エルバたちは北西へと進んだ。


 ヒトハミの波が途切とぎれると守印しゅいんを身に着けて休憩し、再び進むうちにヒトハミに襲われる。それを繰り返すうちに夜の気配が濃密になる。三人は野営の準備を始めた。


「ティエラはいつも、街道から離れて旅をしているのですか?」


 エルバたちは夜までに次の宿場に着いているはずだったので、野営の設備はごくささやかなものしか持っていなかった。今晩の野営に用いられる燃料も防水布ぼうすいふも食料も、全てティエラの持ち物から捻出ねんしゅつされたものだ。それも本来一人分であったから、ヒトハミに襲われた人の荷から食料を持ち出していなければ、明日は絶食する羽目になっただろう。ティエラの言う通り、補給できるときにしなければならないらしい。


「私の気配を隠し切れる守印はなかなかないからね。」


 ティエラは慣れた様子で火を扱う。


 ここの人々は掌大てのひらだいの黒い石を燃料として扱っていた。これは燃石ねんせきと言って、遺構いこうで見つかる爆発する黒い粉を、獣の糞、マイの茎から採れる繊維、石炭と混ぜ合わせて作るものらしい。


 ティエラは微妙に形の違う燃石を風の通る形に積み重ねると、火打石ひうちいしを取り出した。フューレンプレアが杖を鳴らして嘆願術たんがんじゅつによる着火を申し出るが、謝絶した。


「その力は軽率に用いるべきではない。」


 ティエラは慣れた手つきで火種を作り、甲斐甲斐かいがいしく世話をして大きな火に育て上げた。燃石の上で踊る光を見て、エルバは何故か妙に安心した心地になった。


 文明から離れた夜は暗い。三人は闇から逃れるようにじりじりと炎に体を近付けた。赤い炎はそれを囲む人々の肌に陰翳いんえいを揺らして不気味にいろどった。


 ティエラは干し肉を口にくわえて豪快に引きちぎる。エルバは自分が手に持っている干し肉に視線を落とした。


 得体の知れない獣の肉に、原材料を想像したくない香辛料と塩を加えて臭いを消し、干し上げた代物である。香辛料の匂いが非常にきつく、それでもなお仄かに残る獣臭さを誤魔化ごまかし切れていない。塩がき過ぎているし、とても固いのにどこかねちゃねちゃしていて気持ちが悪い。


「食べておかないとたないぞ、エルバ。」


「そうですよ。とても美味しいのに。」


 心配そうな二人に曖昧あいまいな言葉を返して、エルバは干し肉を口に押し込んだ。不味い。なまよりはマシ、生よりはマシ、と頭の中でしつこいくらいに唱えた。死を目前にした空腹下ではこれだって美味に感じたのだから、不味く感じられるのは余裕のある証拠だ。


「獣の肉は苦手かな? まあ、仕方のないことではあるか。」


 ティエラは苦笑して立ち上がると、荷物の中から軽石でできた箱を引っ張り出してきた。箱を開けると、中には丸められたパン生地のようなものが入っていた。


「な、何ですか、これ?」


 エルバは警戒心を刺激された。見た目は確かにパン生地だが、どうせ得体の知れない原材料を使っているに違いない。


「バムですよ。」


 フューレンプレアは優しく言った。しかしそれはエルバの求める答えではなかった。


「マイをいた粉に水と塩とコゥジを加えて寝かせたものだよ。」


 そう言って、ティエラはそれを箱ごと火の中に入れた。


「ティエラさん?」


「まあ待ちたまえ。」


 ティエラは炎の中の箱をしばらく見守った後、おもむろに火中かちゅうの箱を素手でつかみ出した。


「君にあげよう。」


 ティエラが箱から取り出したのは、きつね色に焼けたパンだった。エルバはティエラが炎の中に平然と手を差し入れた怪異をすっかり忘れて、パンにかじり付いた。


「……パンです!」


 エルバは感動した。まともな食事を久しぶりに口にした。


「エルバ、ずるいです! 私にもください!」


 フューレプレアに言われて、エルバは渋々しぶしぶパンの半分を差し出した。ティエラはまんざらでもない表情で、パンにかぶりつく二人にコウテイミツアリを差し出した。エルバは勢いよく首を横に振って拒否し、フューレンプレアは目を潤ませて受け取った。彼女がコウテイミツアリの腹を潰してパンに塗りつけるのを、エルバは戦慄せんりつして見つめた。


「旅の途中でバムって、すごく贅沢ぜいたくですね。」


「ああ。どうにも虫が苦手でね。」


 ティエラは肩を竦めてそう言って、コウテイミツアリを口に投げ込んだ。虫が苦手でもそれは食べるのか、とエルバは震えた。


「コゥジはどうしているのですか?」


「自分で育てている。」


 ティエラはパン生地を収めていたのと同じ箱を出してきて、自慢げにフューレンプレアに手渡した。箱を開くと、白いペーストが薄く広がって入っている。


「温度と湿度と風通し、それから質の良い餌が大切だ。」


 ティエラは快活かいかつな笑顔で白いペーストをエルバに見せつける。エルバにはそれが何なのかさっぱり解らなかったので、彼女の求める反応を示せそうになかった。


「えっと、これは何ですか?」


「だから、コゥジだ。マイを菌床きんしょうにして様々な微生物を増殖させたものだ。食品を発酵させる際には重宝するぞ。」


 今日は元気そうだな、とティエラは冗談ともつかないことを付け加えた。


「コゥジは含まれる微生物の種類が菌床の具合によって変わるので、街ごとに売られているものが違ったりするのですよ。持ち歩いている旅人は多いです。」


 フューレンプレアはそう補足ほそく説明し、そこで一度声を落とした。


「人によってはコゥジを大切に世話するあまり過大な愛情を注ぐこともあるようです。」


「聞こえているぞ。」


 ティエラは心外だ、と呟いてコゥジの箱にふたをした。


「あ……ええと、それにしても、ティエラは本当に強いのですね。あなたほどの人、祓魔師ふつましの中でも見たことがありません。」


 フューレンプレアは露骨ろこつに話題を逸らした。ティエラは気まずそうにコゥジの箱をしまい込んで、肩を竦めた。


ほこるようなことではないさ。それに、君が守印と共に付いて来てくれなければ勝算は低かった。」


 彼女の視線の先には、優美な白い槍があった。その槍とブーツがヒトハミに対して殺傷能力を持つことは昼間見た通りである。どちらも聖教会せいきょうかいの量産品ではない。


「確認するが、君たちの向かう先もヘリオだということで良いのだな?」


「ええ。当面は。」


 ティエラと無邪気に会話するフューレンプレアを横目で見て、エルバは気を引き締めた。


 ティエラがエルバとフューレンプレアの命の恩人であることには間違いないが、一方で彼女は得体が知れない。こんな人物に何も尋ねないなんて、エルバからすれば迂闊うかつ極まりない。


 思えばエルバを助けた時もそうだった。フューレンプレアはエルバに事情を聴いたリーダーに反発さえしていたのだ。危ういほどに彼女は優しい。


「これまでのペースを維持できれば明日の昼には砦に到着できるだろう。念のために聞くが、エルバ。君、戦えるか?」


 不意に水を向けられて、エルバはぎょっとした。


「そ、それは、精神面のことを聞いているのですか?」


「いや、技術面の話だよ。その武器から察するに――」


 ここでティエラはわずかに目を細めた。


「――君はヒトハミに対して無力なのだろう。だが、何ら特殊性とくしゅせいのない生物相手なら戦えるのかな?」


「期待されても困ります。」


 エルバはきっぱりと答えた。ティエラの表情に落胆らくたんの色は見えなかった。


「そうだろうね。見ていれば解るよ。訓練を受けたことのない動きだ。その短剣だって全然様になっていない。相手を突き刺したらそのまま抜けなくなってしまう、なんてドジを踏みそうだものね。」


「そんなことは――」


 ない、と言いかけて、エルバはつい最近そんなドジを踏んだことを思い出した。あの後、ヒトハミの体に突き刺さっていた短剣はどうしたのだったか。エルバの手の中に戻っていることは確かだが、自分で回収した記憶がない……。


 ティエラから返してもらったのだと気が付いた瞬間に、エルバは頭から血の気が引くのを自覚した。ティエラは探るような目でじっとエルバを見つめていた。それが解っていても、血液の流れを制御できるはずもない。フューレンプレアの言葉に従って対魔たいま武器を装備しておかなかったことを後悔する。


 ティエラの緑色の瞳が淡く輝いている。ヒトハミと同じ目の色だ。その目はまるでエルバとは違うものを見ているようだった。眼光が皮膚ひふの隙間から体内へと入り込み、心の中を暴き立てようとしている。


「プレアは、対人戦の経験は?」


 ティエラの視線はあっさりとエルバから外れた。エルバは拍子抜けした。考えすぎだっただろうか。


「いえ。盗賊討伐の任務に同行したことはありません。」


「そうか。なかなか厄介だぞ。人間はヒトハミとは比較にならないほど反応が多様で複雑だから。」


 動物の観察結果を述べるように、淡々とした口調でティエラは言った。


 フューレンプレアは握り締めたカテドラルの聖杖せいじょうをじっと見つめる。それは人を守るために託された力だった。フューレンプレアは深い呼吸を繰り返した後、決意に潤んだ瞳をティエラに向ける。


「勝算はありますか?」


「あるよ。」


 ティエラは軽い調子で答えた。


辿たどり着きさえすれば、敵じゃないさ。」


 無感動なその言葉は、圧倒的な強さに裏打ちされたものだった。




 その夜、エルバは見張りを買って出た。昼間の惨劇さんげきが脳に焼き付いていて眠れそうになかった。


 受けた衝撃は意外にも小さい。むしろ自分が衝撃を受けていないことに驚いていた。あんなことがあったのに、自分はいつも通りに食事をし、その不味さに不平を持ち、故郷の味に近いものに喜びを感じた。人が死ぬのを見たにも関わらず、だ。あの白炎はくえんの日以来のあれこれで、感覚がおかしくなってしまったのだ。


 炎に照らされる二人の少女の寝顔に、エルバはじっと視線を注いだ。彼女たちにとっては衝撃的でもない出来事だったのだろうか。この場所ではあの惨劇は日常の一部でしかないのか。


 エルバは立ち上がり、炎の光が届く範囲に何か動くものが見えないかと目を凝らした。特等級とくとうきゅうの守印を用いても、ティエラの気配は相当遠くまで届いてしまっているらしい。いつヒトハミが襲ってきても不思議ではない。


 腰を下ろすと、エルバはまた昼間のことを思い返した。ヒトハミを殺したいと心底願い、しかしそれは叶わなかった。何か手順を間違えたのだろうか。助けられたかもしれない人の死に顔が、まぶたの裏に焼き付いて、じっとエルバを見つめている。


「エルバ、ちゃんと見張らないとダメですよ?」


 エルバは飛び上がった。眠っているとばかり思っていたフューレンプレアが起きていて、エルバに悪戯っぽい笑みを向けている。


「申し訳ありません、考え事をしていました。」


「どんな考え事ですか?」


 詮索せんさくと言うよりも、エルバが考えを整理するのを手助けしようとしているようだった。エルバはすぐには答えられなかった。フューレンプレアに見捨てられるのではないかと思うと怖かった。


「その……僕は本当に無力だ、と思いまして。」


 フューレンプレアは相槌あいづちを打って先を促した。エルバはちらりとティエラに視線をやった。彼女は火の傍で槍を抱え込んで眠っている。


「僕が特別な英雄だと、そう思われたから、僕はこの旅に送り出されたわけですよね。」


「そうですね。」


「でも、昼間の僕はその力を使うことができませんでした。あの日、僕は確かに大きなものと繋がったのを感じていました。でも、それをどうやったのか、今日は解らなかったのです。あの日のことは、偶然タイミングが合っただけかもしれない。だとしたらこの旅は前提から見直すべきではないかと。あなたの身を危険にさらす根拠は、どこにもないのですから。」


「それは違いますよ、エルバ。」


 フューレンプレアはきっぱりと言った。


「あれはあなたの起こしたことです。私は確信しています。あなたはただの短剣をヒトハミに突き立てたではありませんか。」


「だから何です。結局、戦力にならないではありませんか。使えもしない剣をぶんぶん振り回すばっかりで。」


「剣の腕などきたえれば良いのです。祓魔師をこころざす者のほとんどが才能の不足で諦めるのですよ。あなたはそれを難なく乗り越えているのです。あなたには人を救う力があるの。」


 炎に染められた二人の頬は仄かに赤く染まっている。温められた夜気が二人の間にわだかまり、 体を火照ほてらせる。


「僕はあなたが思っているほど優秀でも偉大でもありませんよ。」


「あなたはあなたが思っているほど無能でも卑小でもありません。それはとても重いことだけれど、尊いことですよ。」


 だからエルバ、とフューレンプレアはうたうように続けた。


「清く正しくあることに怯えないで。」


 フューレンプレアのその言葉を素直に聞き入れ感銘かんめいを受けられない自分自身に、エルバはひどく幻滅した。流浪のゴートと名乗ったあの男がエルバから奪っていったのは、白枝の剣だけではなかったのだ。


 きっとエルバはこの先も人を心底しんそこから信じることはできないのだろう。一言一言を悪意で解釈し、一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそくに暗鬼を生ずる。フューレンプレアはエルバの醜さを美しい心で映し出し、容赦なくエルバに見せつけるのだ。


「ありがとうございます、プレアさん。もう休んでください。見張りくらいはつとめ上げて見せますよ。」


「そうさせてもらいますね。疲れたらいつでも声をかけて下さい。交代しますから。」


 フューレンプレアは火から少し離れた場所で防水布に包まると、目を閉じて寝息を立て始めた。


 ティエラが薄く目を開けて二人を見つめていたことに、エルバは気が付かなかった。



               *



 砦がヒトハミに取り囲まれてからどれほどの日数が過ぎただろう。


 初めは皆、楽観視らっかんししていた。ヒトハミなんてそこら中にいる。たまたま集まったから何だというのか。


 共栄帯きょうえいたいにおいてヒトハミの分布はカテドラルとヘリオにかたよっている。その中間にあって、たかだか十数人の山賊がいるだけの砦に、ヒトハミが集まるはずがない。すぐに街か街道に流れていくだろう。ヒトハミが他者を襲った後の探索が楽しみだとすら考えていた。


 けどヒトハミは減らなかった。それどころか、日ごとに数が増えていった。山賊たちは要塞から外に出られなくなった。身を守るはずの要塞内に閉じ込められたのである。


 補給が停止した。街道を通る商人を襲うことはできなくなった。ヒトハミに襲われた通行人の荷物を漁りに行くことも勿論できないし、奪い取った宝石類を食糧に替えに行くこともできない。


 結局のところ、無頼ぶらいの輩と言えど人や街と接触できなければ文字通り、食っていけない。


 要塞内には水も食料も酒さえも、たっぷりと溜め込まれていた。しかし籠城ろうじょうが長引くにつれ、食糧は減って行った。


 初めこそ要塞の壁を虚しく引掻ひっかくヒトハミどもをさかなにして防壁の上で酒池肉林の宴など楽しんでいたが、今やその余裕は誰にもない。ヒトハミの爪が防壁を掻く音を耳にして、怯えて身を縮めるばかりである。


 食糧難はもはや隠しようもない。幸いなのか、食料の残量ばかりが気になって、食欲は鳴りを潜めていた。日に日に寂しくなる食糧庫を見やって、仲間内の空気が張り詰めていく。


 もとより、他人から奪うことをしとする連中の集まりである。暴力を権威とする故の厳しい序列構造がこのに及んで作用して、大きな問題が起きないままにしばらくの時を過ごしたが、それもいよいよ限界だった。そんな時、一つの仮説がカシラの脳に去来した。


 いわく、ヒトハミどもも腹を減らしているのではないか。多くの人間が集まっているからヒトハミが集まり、食糧が減るのだ。ヒトハミが満腹になり砦内の人が減れば、奴らは去るに違いない。


 粛清が始まった。立場の弱い者、カシラの不興を買った者から順に、防壁から落とされた。かつての仲間の悲鳴に耳を塞ぐ者もいれば、せめてもの享楽きょうらくと耳を楽しませる者もいる。より早く犠牲になるのは前者の方だった。


 一人減り、二人減る。何人の生贄いけにえを食らおうとも、ヒトハミが飢えを満たした様子はない。やがて要塞内の人数は半分にまで減り、食糧はさらに減った。


 部屋一つを占拠する宝石や金貨が燦然さんぜんと輝く中、山賊どもは飢えと渇きにあえいだ。


 ついには食料を巡って相争い、最後には生命を失った人体だけが要塞内に取り残された。


 ヒトハミはなおも減らなかった。

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