初アメリカと顔合わせ
「気をつけてねー空。アメリカだと普通に引ったくりとかあるから」
日本からアメリカ、ロサンゼルス行きの飛行機で約10時間のフライトを経験した後、俺とアリスは飛行機から降りた。
「…え…マジ?」
「マジマジなのです。寧ろ日本の治安がよすぎるからビックリしたよ。空なら心配ないとおもうけど、治安の悪い場所だと喧嘩とかもあるから」
「おっと…アメリカって思ったよりデンジャーなとこだったんだな…」
もっと自由な国!!フリーダム!!と思ってたけど、そのイメージが直ぐに覆ることになりそうだ。
キャリーケースを受け取って空港から出ると、日本なら蒸し暑いと表現出来るが、ここじゃ干からびそうな暑さを経験した。
「あっつ…マジかこの気温。流石アメリカ…ってなんだあの格好!?」
ヘソを出して生足も露出している服装に、思わず驚くと同時に横腹を肘で突かれる。
「おぐっ…」
「あの人はそういうファッションなの!見惚れちゃダメ!わ、私が…あんなファッションしたげるから…が、我慢してよ…」
「我慢どころかご褒美なんですがそれは…」
いや、つかアリスってアメリカの美女よりも格段に超絶美女なんだよなぁ…。よく俺なんかに惚れたな。
「ささ!タクシー乗ろ!」
空港の近くで待機してあったタクシーに乗り込み、俺とアリスはアリスの家に向かったのだった。
………
……
…
「で、でけぇ…」
アリスの家は、普通に大きかった。俺んちなんかよりも格段にデカく、俺の家で暮らさせているのが申し訳なくなる程だった。
「あはは、大袈裟だよ〜」
「ち、因みにだけどさ…両親の職業…聞いていいか?」
「パパはAI関係の仕事の社長で、ママはファッションデザイナー…だった気がする」
「なんでそんな曖昧なんだよ…」
普通そんなすごい職業、しかも親の職業を曖昧なのがおかしすぎる。
「だって私空以外のことってあんま興味ないしね」
「嬉しいような…嬉しくないような…」
その直後だった。家の扉が大きく開き、金髪の少年が家から飛び出してアリスに抱きついた。
「アリス!!」
「わぁっ!?」
その少年はアリスの体に密着すると、思わず心がズキンッ、と痛くなる。
(大丈夫だ。アメリカだとハグは挨拶。ハグは挨拶)
そう何度も心に念じて気持ちを落ち着かせる。
「久し振りだねアリス!!会えてよかった!」
「あ、紹介するね空。この子はジーク。私の3つ下の弟」
「あ…なんだ…弟かよ…」
心配して損した…と心から思った。
「へぇ、この人がアリスの恋人?」
「そう!カッコよくて、カッコよくて、もう全部がカッコいいの!!もう大好き!!」
「アリス!!恥ずかしいからやめろ!!」
外でそれを告げられれば本当に恥ずかしいからやめて欲しい。そう思った瞬間、突如柔らかい感触が包み込む。
「むがっ!」
「あぁん!久し振りね空君!!何よこんなにイケメンになっちゃって!!幼稚園の頃は可愛いかったけど、今の空君も大好きよ!!」
「なっ!?ママ!何してんの!?空は私のなんだから奪わないでよ!!」
何なんだ…このカオスな空気は……。
流石アメリカ……。
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