第16話 覚醒の始まり2


レティシア「兄さん、頼らせて。」


レティシアの悲しげな声が急にして

青と銀色の輝きがファウを包んだ


ファウ「?!…何だ?転移魔法か?!

いつもと違う光だがこの気配、レティシアか?」


強い光に包まれて現れた兄は周りを見ようとしながら必死に叫んだ


ファウ「レティ??また無茶な力の使い方をっ!!」


レティシア「兄さん、兄さん」


ファウ「レティ?!そこにいるのか?どうした!?」


レティシアの悲しげな声に

ファウは不安になる

それに尋常ではない光の輝き


ファウが周りがよく見えるように

なった頃には

レティシアとクリスと

紫色の髪の男性以外は消え去っていた

砂が大量に

残っていた


ファウ「…ここは?

…レティシア。何が?あ…」


全ての言葉を言い終える前に

クリスがレティシアを襲った


クリス「小娘め、俺の計画通りに動け!」


レティシア「っ…」


レティシアに触れようとしたクリスは

触れる直前に灰のようになり

消えていった


それを見ていた

紫の髪の男が杖を出した



?「くっ!

お前はやはり。異端者などではない。

次の女神の資質を、受け継ぐ…」


レティシア「…そうよ。私はその為に生まれた」


ファウ「レティ?」


ファウは酷く困惑して嫌な予感しかしなかった

今のレティシアがあまりにも遠く見えたのだ


レティシア「兄さん。ごめんなさい。

チャンスは今なの。だから呼んだわ」


ファウは目を見開いた


レティシア「でも、これをしたら。チャンスを掴んで成功したら

もう私達は一緒にいれない」


ファウは妹の一番見たくない顔

泣き顔を見ているしか出来なかった


レティシア「ごめんね」


レティシアがそういった瞬間

さらに

レティシアが纏う光の色が強くなった


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