第7話 女神
レティシアは
ふわふわしながら
白と青の空間を交互に
飛んでいた。
意識はあるが朧気だった
レティシア「ここ、は?私は…」
レティシア…レティシア!!
レティシア「誰か、私を呼んでいる?この声は兄さんなの?」
レティシアが周りをよく見渡すと
白い柱が視えてきた
レティシア「まるで、神殿のような場所。
ここはそうだわ。見覚えがあるわ。…なら…ここには…」
レティシアは彼女がここには居るだろうと
思って呼び掛ける
レティシア「聖なる王国を創りし
ソウセイノメガミよ。ここは貴女の居る神殿ね?」
レティシアが呼び掛けると
女神がレティシアの前に現れる
白いローブがキラキラと輝き
彼女が纏うドレスはひらひらと
揺れている
女神「そう、ここは。私の神殿。
そして貴女に運命を塗り替える課題を出した場所。神託の場所…」
レティシア「…女神。やはり貴女の神殿…。私は自分の力の大きさゆえに身体が耐えきれずあと何年しか生きられないと
貴女に神託を言われていた。
そして貴女がその前に寿命をのばすチャンスをくれると私にあの時言ったわ」
女神「そう。貴女の残りの寿命時間を知っているのは私と貴女自身と貴女の兄だけ」
レティシアは困惑した
レティシア「私は、もう死んだの?
昔に運命を塗り替えるチャンスをもらう約束をした 。寿命はまだあったはず。
私はそれなのに……力を使いすぎた?」
女神はレティシアの口に手を置き
微笑んだ
女神「いいえ…
まだ貴女の灯火は終わってないわ。
それにチャンスもまだ来ていない」
レティシア「え?」
女神「私が貴女に与えたチャンス。それに貴女はまだ遭遇さえしていない。
それを乗り越えた時。貴女は命を延ばせるでしょう。」
レティシア「…」
女神「今回はただ無理をしただけ。
そして私がここに呼び寄せただけ。
私は警告をするわ。レティシア。
時が来ていないのに力を使いすぎないようにしなさい。…」
女神が凛とした顔で
レティシアを真っ直ぐ見つめた
レティシア「?」
女神「時を待ちなさい。今は帰りなさい」
レティシア「!」
レティシアが目を見開くと同時に
白と青の空間、女神が遠ざかっていった
女神「神託を。チャンスの時は近い。
耐えきれるかは貴女次第」
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