第十一話
登場人物
キヨシ……ツッコミ役。最近ラノベ全巻まとめ買いした。
ジロウ……勇者役。最近いい靴を買った。
ヒデオ……賢者役。最近服を買った。
ララ ……女神役。最近パチンコで三万負けた。
ジロウ「ん?あれなんだ?お店か?」
四人の歩いている先に、移動式の屋台があった。
ララ「あれは行商人の車ですね。ああやってダンジョン内で商売をしている人もいて、ああいうお店は値は張りますが、かなりいい品を揃えていますよ」
ヒデオ「へえ。じゃあちょっと見ていこうぜ」
行商人「へいらっしゃい。何をお求めで?」
ジロウ「何かおすすめとかあります?」
行商人「そうですね、昨日ちょうど仕入れたものがありますぜ。この活きのいい呪いの武器なんかどうでしょう?」
キヨシ「活きのいい呪いの武器ってなんだよ」
ヒデオ「他にはなんかないんすか?」
行商人「実は私の父の方家系は、代々刀鍛冶を営んでいる家系で、その筋の人たちからは有名なんです」
ジロウ「へえ」
行商人「そして、十五代目の父が三十年の月日を経て、ようやく完成させた最高の武器がおすすめですね」
ジロウ「興味ありますね。どんなのです?」
行商人「このオリハルコンのムチです」
キヨシ「いや、刀じゃないんかい!」
ジロウ「うーん……ムチはあんまり使った事ないんで、他のおすすめとかあります?」
行商人「そうですねえ……でしたら、ランキング上位のアイテムとかいかがでしょう?」
ヒデオ「あ、ランキングとかあるんですね」
行商人「ええ。例えば、この雷神の大槍とかどうでしょう」
ジロウ「おお、結構かっこいいな」
キヨシ「ちなみにこれは売上ランキング一位とかですか?」
行商人「いえ、『モンスターが選ぶ!この武器でやられたい!』ランキングで第八位に選ばれた一品です」
キヨシ「
ララ「しかもランキングの順位も微妙ですね」
ヒデオ「別に武器以外でもいいんですけど。防具とか、便利なアイテムとか」
行商人「便利なアイテムですか……それでしたら、『二日酔いの四十代のおっさんに聞いた!嫌いな上司の机の中に入れたいランキング』の二位に輝いた、この呪いの鍵盤ハーモニカとかどうでしょう?」
キヨシ「どんなランキングだよ!」
ララ「二日酔いの部分っていりますかね?」
ジロウ「鍵盤ハーモニカって異世界にもあるんだな」
ヒデオ「何気にランキング一位も気になるな」
行商人「一位はこちらの袋に入っている、ぐちょぐちょの何かです」
キヨシ「何かってなんだよ!」
ジロウ「かなり陰湿だな」
ララ「もっと他に冒険者向けの商品はないんですか?」
行商人「そうですねぇ……これはどうでしょう?」
差し出されたのは何やらゲームのカセットのようなものだった。
キヨシ「これは?」
行商人「これはぜひとも冒険者の皆様にやっていただきたいギャルゲーです」
キヨシ「なんでだよ!冒険者関係ねぇだろ!」
行商人「というわけで次回、ギャルゲー編、お楽しみに!」
キヨシ「勝手に次回予告するんじゃない!」
第十一話おわり
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