第八話
登場人物紹介
キヨシ……新米ツッコミ者。好きな授業は日本史。
ジロウ……新米勇者。好きな授業は英語。
ヒデオ……新米賢者。好きな授業は物理。
ララ ……新米女神。学びたいことはイケメン勇者を落とす方法。
ララ「さあ、私たちはとある村に来ています。ここではとあるモンスターに悩まされているといいます。早速調査に向かいましょう」
キヨシ「……はい、そうなんですけど、誰かに説明してます?」
ジロウ「えーっと、フィアスウルフっていうモンスターが作物を奪ったり、人を襲ったりしてるんだよな。……ウルフってことは、狼だよな?」
ララ「はい、そうですね。動きが早く、牙が鋭いので、少し注意が必要ですね」
ヒデオ「おい、あれは……」
ヒデオの指さす方には数体のモンスターが。灰色の毛を持った二メートル近い大きさの狼だ。
ジロウ「よし、行くぞ!」
狼「ガルルルル……」
ジロウ「とりゃ!」
飛び掛かってくるフィアスウルフを横によけ、剣で斬りつける。ヒデオは炎の魔法で攻撃し、順調に倒す。
ララ「みなさん、新しく来ます!」
白色の狼がこちらに向かってくる。
キヨシ「あれもフィアスウルフなんすか?色違うけど」
ララ「はい。フィアスウルフはかなり個体差のあるモンスターなんです」
狼「キョルキョルキョル……」
キヨシ「いや、鳴き声!」
ジロウとヒデオがさらに五体のフィアスウルフを倒す。
ララ「新たに三体のフィアスウルフです!」
ララの言う方を向くと、一見山羊のような見た目のモンスターが。
ジロウ「ん?あれ狼か?山羊に見えるんだが」
ララ「いえ、よく聞いてください」
ララにそう言われ、耳を澄ますと。
山羊「……オオカミッ………オオカミッ……」
キヨシ「どんな鳴き声だよ!狼って言ったら狼になれるのかよ!」
山羊の見た目のフィアスウルフをジロウとヒデオが倒す。
ララ「みなさん、水辺を見てください。五匹のフィアスウルフがいます」
ヒデオ「水辺……?魚しかいないけど?」
ヒデオの言う通り、普通の魚がいるだけだ。
ララ「側面のうろこの部分をよく見てください」
ジロウ「ん~?」
青いうろこをよく見ると、黒い色で『オオカミ』と書いてあった。
キヨシ「いや、だから⁉オオカミって書いてたらオオカミになるのかよ!」
とりあえず、ジロウとヒデオが水辺の魚も倒しておく。
ララ「お疲れ様です」
ジロウ「ふう、とりあえず終わったな」
ヒデオ「今日だけでレベルが3上がったな」
キヨシ「……結構暗くなってるけど、急いで帰らなくて大丈夫?」
ララ「そうですね……夜はモンスターも活発になり、危険ですからね。今日は近くの村に止まって、明日街に戻るでいいんじゃないでしょうか」
ということで、近くの村へと移動することに。
ジロウ「で、ここが村か。なんていう村なんだ?」
ララ「若女将は見た!愛と裏切りの湯けむり殺人ツアー村です」
キヨシ「なにその二時間サスペンスみたいな名前は⁉︎」
第八話おわり
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