第六話

登場人物紹介

キヨシ……ツッコミ担当。見た目は中の上。女子と会話できないタイプ。

ジロウ……勇者担当。見た目は上の下。彼女出来たことない。

ヒデオ……賢者担当。見た目は上の下。彼女いたことあるけど、三か月で別れた。

ララ ……女神担当。見た目は上の上。彼氏ができても長続きしない。


ピーク……迷宮の洞窟のボス




ララ「こちらが迷宮洞窟になりますね」


ヒデオ「うわー……なんかいかにも、っていう洞窟だな」


ジロウ「そうだな。いかにも、奥に封印されている超美少女悪魔とかがいて、それを助けたら一緒に冒険することになって、最終的に嫁になる……っていう洞窟だな」


キヨシ「どんな洞窟だよ。ラノベかよ」


ララ「それでは参りましょう」


 洞窟に入ると、薄暗く、そして入り組んでいた。


ジロウ「それにしてもテンション上がるなー……これぞ異世界のダンジョンって感じだよな」


ヒデオ「分かる分かる。こう、ダンジョンにある罠を乗り越えたり、迷いながら、モンスターと戦いながら進んでいくってロマンがあるよな」


ララ「えーっと、できれば日帰りで行きたいので、攻略本を使います。これにそっていけば、罠にかかることも、迷う事もありません。それと、女神パワーでモンスターとも出会わずに奥まで行けます」


キヨシ「台無しだな」


ララ「それと、ここから少し行ったところで、分かりやすい土管に入らずに、その天井の部分を進んでいくと、いっきに先に進めるワープ土管があります」


キヨシ「マリオかよ」



 それからしばらくして。


ララ「さあ、この扉を開けたらラスボスのいる部屋になります」


 ゆっくりと扉を開くと、少し広い部屋へとでる。そこには、角の生えたイノシシっぽい獣人がいた。


ピーク「よく来たな、冒険者たちよ。お前らが本当にギルドメンバーになるのにふさわしいか俺が確かめてやる……さあ、それでは迷宮クッキングスタートです!」


キヨシ「テレビ番組かよ」



 ラスボス部屋にはそぐわないキッチンの前に移動する。


ピーク「ではここにある材料を使って俺を満足させてみよ」


 お肉にお魚、お野菜など、色々な種類の食材が置いてある。


ララ「それではお料理頑張りましょう」


ジロウ「……よし、俺に任せろ」


ヒデオ「お、何を作るんだ?」


ジロウ「肉じゃが」


キヨシ「へー、料理できるんだ」


ジロウ「おう、人並みにな。えーっと、まずお肉、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ、こんにゃくを用意します。醤油、みりん、砂糖などを用意して……完成したものがこちらになります」


キヨシ「飛ばし過ぎだろ!テレビ番組でもそこまで飛ばさないぞ⁉」


ピーク「よし、それじゃあ俺が食べて採点してやる」


ララ「どのような感じで採点を?」


ピーク「全部で三つだ。足の速さ、話の面白さ、運の良さの三つだ」


キヨシ「全部料理と関係ないけど⁉」


ピーク「点数はそれぞれ足の速さが12.35満点、話の面白さが0.3548満点、運の良さが583満点の、合計595.7048満点で採点する」


キヨシ「数字のキリ悪っ!」


 ピークは完成している肉じゃがを何口か食べる。


ピーク「……ふむ」


ヒデオ「どうなんすか?」


ピーク「えーっとね、なんかおいしい。こう……おいしい」


キヨシ「ボキャブラリー無さすぎない⁉おいしいしか言ってないけど⁉」


ジロウ「それで、点数は?」


ピーク「……あー計算するの面倒だから、合格で」


キヨシ「じゃあなんで点数設定したんだよ!」




第六話おわり









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