第四話

登場人物紹介

キヨシ……ツッコミ役。戦えないが、そもそもシリアス展開がないので大丈夫。

ジロウ……勇者。スポーツはバスケが得意。

ヒデオ……賢者。実はメガネをかけている。

ララ ……女神。駄菓子が好き。

ミク ……新米冒険者。魔王討伐を目指す。

マナ ……新米冒険者。ミクの相棒。


デュナシス……魔王軍幹部。筋肉質。



 異世界に来て三日が経った。この日もダンジョンに出て冒険をするキヨシ達。

 そんなキヨシ達の前に、二人組の冒険者がいた。


ヒデオ「あれ?あの二人組の女の子は?」


 十メートルくらい離れた場所にいる二人を指さし、ララに尋ねる。


ララ「たぶん、皆さんと同じ冒険者の方ですね。新米冒険者ながら、この近くの魔の洞窟を制覇したとして、1000分に一度の逸材と言われていますね」


キヨシ「1000……分⁉それ全然逸材じゃないよな⁉」


 そんな新米冒険者の前に、二メートル近くの、角の生えたマッチョな男がいた。その男は町の人が飲み水として使っている、川の上流近くにいた。


デュナシス「ふふ……作戦は完璧だ……」


ジロウ「何か悪い事をたくらんでいる感じだな」


デュナシス「この『ナマエマチガエール』を町の人たちに飲ませ、奥さんや彼女とは違う名前を呼ばせて、奥さんや彼女と不仲にすることで、世界征服をたくらむという作戦を実行に移すぜ」


キヨシ「そんなんで世界征服できるかぁ!なんでカップルや夫婦が別れることが世界征服につながるんだよ!」


ララ「あれは魔王軍幹部のデュナシスという男ですね。中身はバカですけど、見た目だけはタイプです」


キヨシ「聞いてないけど⁉」


ミク「マナちゃん、なんかアホそうなマッチョがいるよ!」


マナ「そうね。よし、内蔵をえぐり取ろう!」


キヨシ「怖えな!どっちが悪役だよ!」


 デュナシスとバトルを始める二人。その様子を四人は少し遠くから見る。


ジロウ「ところで、あの二人の職業ってなに?」


ララ「えーっと、ミクさんが経営コンサルタントで、マナさんは行政書士ですね」


キヨシ「何それ!?全然異世界と関係なくね!?」


ララ「なんか名前の響きがかっこいいから選んだそうです」


キヨシ「なんだそれ!」


 マナは大きな剣を振り回し、ミクは攻撃呪文を扱って戦っている。


ヒデオ「……あんまり攻撃が効いてる気がしないな」


 マナとミクはかなり威力の強い攻撃を繰り出しているが、デュナシスは全くダメージを食らっていないようだった。


デュナシス「フフフ……( *´艸`)この『超防御力石』を持っているから雷系統の攻撃以外は全く効かないぜ!」


キヨシ「言っちゃったよ!あとセリフで顔文字とか使ってるんじゃねー!」


 そんなツッコミをよそに、二人のバトルは続く。


ミク「よーし……雷撃魔法……と見せかけて、火炎魔法!」


マナ「私はいかづちの剣……と見せかけて、炎の剣!」


 デュナシスはマナとミクの攻撃を物ともせずに跳ね返す。


キヨシ「いや、素直に雷の攻撃を使えよ。なんで変えるんだよ」


マナ「いや、なんかあいつは燃やしたいな、って」


キヨシ「どんな理由だよ!っていうか聞こえてんのかよ!」


 マナとミクがデュナシスと戦っている場所とキヨシ達とは十メートル以上離れている。



デュナシス「……全然有効な攻撃をしてこないなー……これはそろそろやられないといけないかなー……」


キヨシ「おい、敵役が空気読もうとしてるぞ」


 ミクとマナは相変わらず炎系統の攻撃を仕掛けている。


デュナシス「……よし、そろそろ尺もあれだし、やられよう」


 と言い終わるのと同時に、デュナシスの周辺が爆発する。


デュナシス「う、うう……やられた……しかし、これで終わりではないからな。魔王城には俺以外にも幹部が……えーっと何人だっけ?5人?いや、俺合わせて10人とかだっけな……まあ、とにかく強い幹部が何人かいるからな。そいつらがお前らを倒すことだろう」


 そう言い残してデュナシスはその場を去った。


キヨシ「設定もうちょっと考えとけよ!グダグダじゃねーか!」




第四話おわり











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