天衣 凱斗 ORIGIN middle phase 02

UGNイリーガル……協力者として活動して数年後、コードウェル博士がとある研究所にて、事故死した……らしい。


らしい、というのは僕自身があの人がそんな簡単に死んでしまうのか?という疑問があったのと、そしてその研究にはいくつか不審な点があった。

コードウェル博士を疎んだ何者かによる細工あるいはFHによるスパイが紛れ込んだのではといくつか推測を立てて本部にコードウェル博士の研究所へと連れて行くよう申し立てをしたが受理されず、日本へと……送還されUGNは12人の中枢評議会アクシズにより管理される物へと変わり果ててしまった。

そして僕はまた独りに戻った──


日本に行くにあたり、本家に対して日本で探偵活動、UGNに協力する意向を伝えるとすぐに教育係が共に行く事になった。

あまりにも早過ぎる対応に不信感を覚えた……けれど、コードウェル博士の死の真相を知るためには仕方ないと考え受け入れた。


荷物は少ない、着替えと本だけでいつも事足りたからトランク1つだけで充分だった。

飛行機の窓から見える雲海の上から垣間見える地上の風景を眺める。

沢山の高層ビル群に曲がりくねった道路を走るひしめく大軍のような様々な車

そして、天を貫かんとして罰を受け血塗られたバベルの塔のような建物……


飛行機のアナウンスがもうすぐ空港に着く事を知らせる。

右隣に座っていた黒いスーツとモノクルを掛けた執事風の男……僕に付けられた教育係は荷物置き場からトランクを取り出し降りる事を促す。


────────────────────


雑踏の中を掻き分け、幾つものの複雑に曲がりくねった道を歩んでいく

大きな施設に入り木製の扉をノックして入ると、厳格そうな風貌をした老人と落ち着いた雰囲気を醸し出す青年がいた。

青年は優しく微笑みを浮かべる


「初めまして、私は霧谷雄吾、UGN日本支部長の轟木源十郎の秘書をしております。貴方の事は聞いています天衣凱斗さん。」


青年、霧谷は優しくここはUGNの日本支部であり、本部からのどこかの支部への移動要請に対して受け入れを希望したとの事だ、

これからの話を教育係と轟木支部長と話すこと数十分の間霧谷はただただ優しく見守るような視線を僕に向けていた。


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