いじめっ子ハンター

魔闇直樹

1-1 お前には必要ない1

「この高いマンションに行けばいいのか……」


 川越の高層マンションの一室で、自宅兼事務所へ訪ねてくる少年がいた。


「ごめんください」


 少年は、中へ入っていった。


「おう、よく来たな! おーい、姉さん! 兄貴! 客さんが来たぞー!」


 大柄な少年が呼ぶ。


「うん、嵐牙、ありがとう」


 呼んでくれた彼に礼を言う少年。


「ここくれば、安心よ、ねっ志郎」


 彼女の言葉に、彼は「まぁ、頑張るよ」と答え、椅子に座る。


「さてと、いらっしゃい、俺たち、いじめっ子ハンターの事務所へようこそ、ゆっくりでいいから事情を話して」


「はっ……はい、俺……悔しいんです……うっうっ……」


 訪ねてきた彼は辛さを語ろうとするが泣き出してしまう。


「ここへくればもう大丈夫だよ、俺たちは、被害者の味方さ」


 座っている彼が、優しく言う。


「そうだぜ、俺たちは、いじめっ子のゴミどもをぶっ潰す、辛かったな、俺たちにまかせろ」


 堅いの良い彼は、背中をさする。


「はい、これ食べて、元気になるわよ」


 彼女がクッキーを差し出す。


「はい……ひっ……あり、がとうございます……」


 彼ら3人は、いじめっ子ハンター。いじめられっ子の味方であり、いじめっ子の最大の敵!

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