第3話 一ー三

 「類、わたしと別れてくれない?」

「おい由香、どうして―!?」

「実は私、野球よりサッカーの方が好きなんだよね。

 それで、他に好きな人ができちゃった。ごめんね。」

「おい、そんなのありかよ!」

 その日、由香はその言葉だけを残して去っていく。俺はそんな由香に声をかけるが、その声は虚しく周りのざわめきにかき消されていく―。

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