第十一殺卑劣王の諸行、女性限定ディスコ惨状!


渋谷女性限定ディスコホープ&ドープ、名前からしてなんかキメてそうだがその場で一番イカれているのはこの男、勝田咲。


女性DJに盛り上がる女性達に水が指された、それは当然、女性専用車両と同じく女だけの空間に男が忽然こつぜんといたからだ。


「男がなんでここにいるんだ?あ?」


スケバンがそこにはいた、九蘭王馬の同級生、お互いに気になるが会話したことがない、そういう間柄だが知り合いの枠だろう。


「「冥!死!贄!邪!骸!殺!厄!屍の山を築け、我がアギトに供物を、レクイエム・トランス!グギョエエエエエエエエエエエエ!」」


頭飾りは梟の羽と紙の旗で飾られて、人間の目玉の首飾りを着けている、ダーク・ファンタジーで出てくるノーライフキング、ゾンビの中のゾンビ、ネクロマンサーの成れの果て全身骸骨でありながら動くリッチと化した。


それが当然、現れたから場の音楽、曲は変わる、悲鳴の多重奏、そんな有り様になる。


「な、なにあれ!!!!逃げよう」


「化物だァァァア!ギャアァァァ!」


「逃げ、逃げないと」


「オオオオオ、神よ!神よ!神よオオォオオオオ!」


阿鼻叫喚、流血三昧、怪腕かいなが振るわれるたび、人が死に、それにより捕まれた女が喰われていく、鬼が人里に降りてきたようなそんな地獄がそこには生まれた。


用心棒が現れた、都内には十人、十傑と呼ばれる者達がいる、そのうちの一人の女。


「いい加減にしろ!」


硬化能力、体の鋼鉄化、それが彼女の能力。


「鉄拳制裁!」


奇妙な破裂音、それもそのはず怪物の大きな掌によって鉄の女はスクラップされた。


「なんなんだあいつは?」


攻撃しようと拳を構えていたスケバンが独りちた。


「何だ?何だ?これは?」


「!?ててて敵!?」


「チッ、buttonのゲームを良いところで中断したでありんすです」


「誰だ?どこのヤンキーだぁ!?」


魔法少女達が二階のVIPルームから降りてきた。この女性専用のディスコは魔女集団、凶会カタストロフィー・クラブがけつもちである。


そのメンバー達が降りてきた。


「お前らも気合いいれろ!!!」


「「「「押忍!!!!!」」」」


スケバンとその取り巻きは逃げずにその化物と対立をしていた。


「なんだ?真宴高校まえんこうこうのセーラー服じゃない、今時スカートの丈が長く、スカーフには髑髏模様、いくら?」


既に魔法少女の一人がそう言った。


「三夜だ」


三夜、レズビアンセックスを三日間三回という意味であろう、ここでは円より夜の単位が尊ばれる。


「分かった、生きて帰ろう名前は?」


紅川嵐龍佐べにかわありさ


「私は紅園握気羅べにぞのあきら


「「よし!行くぞ!」」


粗食音が響いた、逃げ遅れた女性だ。


「やめるんでありんすです!」


変な口調の女、彼女は含み針を吐いた、それにはもちろん体液の毒が染み付いている。


「?」


化物に当たったが何もないようだ。


「一発で鯨とか痺れさせて動けなくするのに!?なんなんのでありんすですか!?」


「傷一発、倍返しだ」


「え?ばぎゃら!!!」


大きな掌によって踏み潰されたありんすです口調の女。


遊子ゆうこちゃん!」


同じ仲間の一人が叫んだ。


「てめぇ!よくも!死体は火葬と相場が決まっているよな!?火葬弾アポトーシス!!」


彼女の右腕から炎の塊が発せられた。


発火能力者パイロネシスか、ならこちらもそれで返すのが礼儀だろう、奈落の息吹ヘル・ブレス


化物の口から黒い炎が吐かれた、それにより炎の塊は飲み込まれ発した者も飲み込まれて、灰になった、いや灰すらも残らない。


米良美めらみ!クソ!富嶽三十六景に逃げるにしかずだ!部下のお前達!殿任せた!」


え?」


そうして残った魔女集団、凶会カタストロフィー・クラブのメンバーは紅園握気羅だけになった。


「仲間を置いて逃げるなんてなんなんだあいつ、お前ももう俺の女にならねぇか?」


一人称俺の紅川嵐龍佐がそう言った。


しかし、怪物が残酷な事を言う。


「フフ、貴様達、ぼくの軍門に降れ」


「「は?」」


「貴様達はぼくの物となる、他の仲間達などいらぬ、他の仲間達なら皆殺しよ、それが嫌なら………分かるよな?」


「ふざけ!げばっ!」


スケバンの一人が大きな掌で踏み潰された。


四季木しきき!


「次は誰にしようかな?」


「ちっ!」


「舌打ちをするな、女が男に不愉快をアピールするな、それをしていいのは男が女にする時なのだ、分かってないな、もっと下手に出ろ、恥を捨てろ、やるべき事は分かるな?」


「何を……すれば……いいのでしょうか」


「全裸になって土下座だよ」


「!?」


「てめぇ!何させようとしてるんだ!姉さんこんなヤツの言うことを聞いちゃだばが」


また一人大きな掌によって踏み潰された。


「わ、分かったから!もうやめてくれ!」


「私もするから大丈夫よ………」


紅川嵐龍佐の言葉に紅園握気羅は付き添おうとする事に決めた、らしいそしてこれだ。


「もうこいつらを殺さないでください」


「私も凶会カタストロフィー・クラブの皆を殺さないでください」


二人は仲間の代わりに仲間の命乞いをした。


「ゲヒャヒャヒャヒャ!キィキキキキキ!キーキッキッキッキ!良い姿だなぁ!!」


下品下劣下衆の三拍子がここに揃った、勝田咲は元に戻り、二人にこんな事を告げた。


「じゃあ服からケータイを出してConnect教えてね」


二人はそうして彼の下になったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る