第二殺魔女集団の魔女帝


「あー、辛かった~」


鶴上ふづきは辛いものを口をいれたのを女子トイレに来てうがいをしてなかったことにしようとする。


「でも、あれって間接キッスかな?」


「ちっ」


がし、頭を捕まれ、無理矢理あげられ、目の前の壁、そこには鏡があり、それが思いっきりがしゃーーーん!と衝撃的に割れた。


「……っあ……誰だ?あ?」


「私よ、私、魔女集団、凶会カタストロフィー・クラブの会長、紫鬼園桃しきぞのももよ!」


「だから誰だっつってんだろぉが!」


剣上ふづきは血まみれの顔を後方にしながら組み手、そして同じように相手の頭を壁、即ち鏡に叩きつけた。


「キモヂイッ!でもダーリンからじゃない」


そして紫鬼園桃は後方に手を伸ばし放った。


魔爆襲ディザスター!!!」


それにより紫鬼園桃の手が爆発をした。


「あはは!これで貴方は肉辺に……え?」


鶴上ふづきは構造上、お手洗い場の後ろに女子トイレの便器のある個室が沢山あるがそちら側に逆縮地、つまり高速後方移動をした。


そして用具室を開き、モップを手にして折った、彼女は二刀流が得意な剣道女子である。


しかし、今回はそれは使わない、片方を捨てて、今度は正道の縮地により紫鬼園桃の右目を刺して、そのまま脳髄まで折れたモップのトゲトゲとしている部分から貫通させた。


「い、いぎゃぁあああああ!!」


「ダーリンは■■■■■■だもんね、そりゃ魔人の集団から狙われる、それで真っ先に私は邪魔者、魔人の中にはゲイやビッチとかいるからね、


彼女は貫通させた直後、また逆縮地で紫鬼園桃から距離をとった、返り血を浴びないためである。


「ふぅ、今日もこれで終わりか……」


パチ…パチ…パチ…パチ…


そこに乾いた拍手が響いた、そして女子トイレに新たな女が入ってくる、それは今しがた殺したはずの紫鬼園桃と同じ顔をしていた。


「彼女は『有貌なる才能フェイクフェイス』という相手の姿、そして能力をそっくりそのままコピーできる能力を持つ魔女集団、凶会カタストロフィー・クラブのしたっぱのしたっぱのしたっぱ、成澄藻様なりすまもようよ、やはり私の判断は正しかったわね」


と、彼女が言えば。


「そうか、噛ませ犬にして様子見、か」


鶴上ふづきは察した、彼女が本物の紫鬼園桃だということに。


「その有り様だと特段『反射神経を研ぎ澄ます』事が出来たり『予知』が出来たりする訳じゃなく、恋敵への殺人衝動をコントロールして戦闘をしているようね、それももはや一種の能力だけどそれは『魔人』ではなく『鬼人』と言うべきかしら、鶴上ふづきちゃん」


本物の紫鬼園桃は分析していた事を述べた。


「そうねぇ、恋のためなら鬼のようになる、それってありきたりな大和撫子じゃない?」


それに鶴上ふづきは皮肉げに返した。


「まぁ、鬼なら荼毘もやせばいいでしょう、私の能力は爆発させる能力だけどそれが能力の本質じゃないの、一度否定された熱は何らかの物質であるという熱物質説、熱を一種の物質とみなす考え、それは燃焼因子カロリックと言う、?お分かりかしら?」


紫鬼園桃が自分の能力についてベラベラとしゃべったのは万能感や全能感からだろう、それを聞いてもなお鶴上ふづきは余裕綽々だ。


「分かったがさっきのあの女の使い方で分かった、さっきは私に触れず空気が爆発した、お前のは直接触らないといけないだろ?」


鶴上ふづきは模造品コピーから紫鬼園桃の能力を既に喝破していたからだ。


「……えぇそうね、簡単な事じゃない?」


「剣道部相手に距離を詰めれると思うなよ」


「それはどうかしら、私の手はもう空気に触っている、もう空気を燃やせられるのよ?つまりこういうことよ、炎殺赤竜グレートレッドッ!!!」


紫鬼園桃の片手から火柱が飛び出てそれがくねくねと曲がり、先端は竜の形をとった。


「グオアバァァア!!!」


その炎の竜は咆哮をしたように見えた。


しかし、鶴上ふづきはまた用具室のモップを取りに行き、モップを持ち、そして構える。


「腐月剣術殺法!・三日月!!」


それを思い切り振りおろせばソニックブーム、即ちさかさにした三日月、二十六夜月の形をした斬撃がそのまま飛んでいくのだった。


「アバガァ!」


それにより炎の竜はかっ消えた。


「鎌鼬の能力者だったの!?」


それに驚く紫鬼園桃だったが再度の驚愕、顔に大きくその二十六夜月の形をした斬撃が抉り、そして斬り刻まれ、おびただしい流血。


「お、乙女の乙女の顔にィ!なんてことをするんだ、この腐れ屑味噌オンナがぁあ!!」


それゆえの怒りを交えての絶叫である、顔を押さえながら、彼女は捨て台詞を吐いた。


「覚えておきなさい!■■■■■■である彼の運命の許嫁は私!この紫鬼園桃だから!」


「なわけねぇだろ、チンカス口臭女が!!」


それに悪態をつく鶴上文月であった。


「私は処女よ!フェラもした事ないわ!」


その悪態に自分の事実を吐露してしまった、赤面、そして更なる絶叫。


「どうせ貴女も処女でしょ!竹刀をマンコにすりすりしてペニス求めてるような処女でしょ!あぁそうだ、貴女の処女、好きでもない気持ち悪くってミソジニー屑野郎共に捨てさせるって面白いわねぇ、きゃはははは!!」


それに鶴上ふづきは青筋を浮かべながら。


「だから喋るな、トイレがより臭くなるっつってんだろ、それとも何か?お前が肉便器トイレになるってか?剣道部員に声かけてやろうかぁ?先輩から後輩までそういうの全員餓えまくりだぞぉ?ウククククークックック!」


「トイレになるの貴女でしょう?」


「てめぇだろ?もうなってんじゃねぇの?」


「んなわけないでしょ?あ!もしかして剣道部のそんな事知ってるのってまさか!?」


「それこそありえねぇだろ?どうせお前なんて悪魔みたいなヤツに全裸土下座した後、M字開脚しながら媚びまくるんだろうが!」


「はぁ?あー、まぁ全裸土下座は貴女がこれからするのよ?写真撮ってSNSになーがそ」


「んー、リアルリョナは闇サイトかなぁ、皆から木刀でボッコボコにされてほしいなー」


「貴女の場合なら金属バッドかもなぁ!」


「そうだ、模造刀を使わせよう、それとも達磨にするのがいいのかな?達磨って分かる?右腕、左腕、右足、左足をちょんぎるのよ」


「甘いわ、私の組織の人間の魔能を浴びせれば、貴女は肉になるわよ?きゃはっ!」


と、鶴上ふづきと紫鬼園桃のかなり泥々した応酬が死体の傍らで行われた、二人の求めている男性はそれをまだ知るよしもなかった。






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