第3話ステータスを作ろう!(1)

その言葉と共に俺の前に半透明の光る板が現れた。

そこには様々な種族名が書かれていた。

只人ヒューマン、エルフ、ハイエルフ、犬人、狼人、猫人───

うわぁ、めっちゃあるじゃん。こんなにある中から選ぶの?

試しに只人ヒューマンを見てみるか。


只人ヒューマンの基礎ステータスです。〉

[種族]只人ヒューマン

[ステータス]

  HP:10/10   MP:10/10  SP:10/10

  STR:5 DEF:5 MDEF:5 DEX:5 AGI:5 INT:5 MID:5 LUK:5

[種族スキル]

  ─────

[備考](転生後、この表示はされません)

  平均寿命は70年ほど。

  特に得意とする物もないが、苦手とする物もない平均的な種族。

  個体差が激しい。


ふむふむ、こんな感じで表示されるのか。

だいたい分かるが一応確認しておこう。女神様お願いします。


「はい、分かりました。ではステータスの方から話しましょう。HPは生命力、これが0となると死亡します。MPは魔力量、これを消費し、魔術や一部のスキルを扱います。0となると個人差はありますが、ひどいと失神、軽いと目眩というところですか。SPは体力、消耗すると息切れや体調不良ですね。0となっても動くこと自体はできますが、オススメしません。HPがかなり消耗していくので。」


よし、SPはちょっとばかし珍しいがおおむね予想どうりだな。


「つづけますね。STRは筋力、DEFは物理防御力、MDEFは魔術防御力、AGIは速度、INTは魔術行使力、MIDは精神力、LUKは運ですね。ただし、注意があります。あくまでもステータスはその者の平均的な能力を表しているにすぎず、細かなところまではわからないということです。」


どういうことだ?

「要するに、同じSTR:10であってもその内分けが足の筋力に傾いていたり、腕の筋力に傾いていたりするということです。ちなみに、ステータスを上げる方法はレベルアップと鍛練の2つあり、レベルアップだとそのステータスにまつわる物すべてが平均的に上がりますが鍛練であれば鍛えた部分が鍛えた分だけ成長するのです。」


ほう、ステータスはあくまで目安でしかなく、その力の方向性は自分で感じなければならないと... 奥が深い?


「ではスキルですね。スキルには大まかに別けて、ユニークスキル、エクストラスキル、ノーマルスキル、種族スキルの4つに分けられます。ユニークは世界に一つだけの、自分だけの固有能力です。エクストラスキルは資格ある者しか取ることの出来ない貴重なものです。ノーマルは覚えようと努力さえすれば基本的に誰にでも取れるスキルです。最後に種族スキルはその種族だけ、またはごく少数の種族しか取れない物です。ちなみに今記されているのは生まれつきの種族スキルです。」


うん、ちゃんと理解できたな。ありがとうございました。


「いえいえ、いいんですよ。さぁ、選ぶのをつづけて下さい。」


それではエルフも見てみるか。


〈エルフの基礎ステータスです。〉

[種族]エルフ

[ステータス]

  HP:7/7  MP:15/15  SP:6/6

  STR:2 DEF:3 MDEF:7 DEX:5 AGI:4 INT:8 MID:6 LUK:5

[種族スキル]

  聴力強化Lv.1  視力強化Lv.1  平衡感覚強化Lv.1  精霊魔術Lv.1

[備考](転生後、この表示はされません。)

  平均寿命は300年ほど。

  平衡感覚と視力、聴力に優れる。

  魔術を扱う力に優れる。

  精霊魔術を扱う。

  身体能力が低め。


ほー、ステータスは分かってきたが...この量から選ぶのか...

お、絞り込み機能あんじゃん。

さっそく絞り込み、いろいろ見つつ約40分後。

俺は1つの種族に決めた。


〈白天狐人の基礎ステータスです。〉

[種族]白天狐人(獣人・妖狐)

[ステータス]

  HP9/9  MP10/10  SP6/6

  STR:7 DEF:4 MDEF:5 DEX:6 AGI:8 INT:7 MID:6 LUK:10

[種族スキル]

  五感強化Lv.1  妖術・火Lv.1  妖術・雷Lv.1  妖術・光Lv.1

  魔適正・火   魔適正・雷   魔適正・光

[備考](転生後、この表示はされません。)

  平均寿命は700年ほど。

  獣人の一種ではあるが、本来使えないはずの魔術どころか独自の魔力運用方、妖術まで

  もを生み出した妖狐族の一種。

  獣人の特徴である五感の鋭さはそのままに、他の獣人よりかは弱冠身体能力は低いがそ

  れを補って余りある魔力と寿命を備える。

  希少種であり、めったにお目にかかれるものではない。


いかにもな上位の種族である。もうこれしかないだろう。


「これで宜しいですか?」


ああ、次に進んでくれ。


「では、次はスキルの選択です。」

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