第2話 5次元銀河司令センター

ウィーン

扉が開く


Dimension Migration Gathering


Lail「一旦、今回の特別missionを終了し


一度会議を行う、全員揃っているか


まずは現状の報告から行う」


モニターを映し出す


Lail「今現在の地球の状況であるが


無事に闇の根源となる核となる


つまり、Dark Worldのトップに立ち


指示を出していた


いわばボスを破壊することに成功した


これは我々にとって大きな進歩であり


この破壊因子を開発したHaruを


大きく評価したい


ただHaruは現在、


司令センターを不在にしており


地球にいるため


後程、彼を踏まえて話し合いを行う


よって、Dark Worldの破壊に成功したことが


言える


今、現在の闇の割合は何%だ」


カチャカチャ


「今現在ですが、0.3%です」


「完全に0となることは難しい


だが、今後次元がさらに高くなるに連れ


闇をはらむ者は


上昇することができなくなっていく


だが、今回一つトラブルが発生した


4次元世界へと移行すべく


次元上昇を図ったが


途中、上昇を阻む存在があり


3.5次元世界に留まることになってしまった


これにより色々と問題が生じてくる


3.5次元世界とは


潜在意識が色濃い、いわば裏の世界であり


本来物体、物質化して存在することは


不可能である


以前、この世界は封印されており


司令センターの中でも


この世界のことを詳しく知る者は


ほとんどいなかった


だが、ある時の特別missionで


封印が解かれてから、3次元の地球と


3.5次元世界は繋がりを持つようになり


地球にこの世界のエネルギーが


流れるようになった」


コソコソ

Ruiのことね


あぁ


「改めて次元上昇をするまでの


一時の滞在とはなるが


様々なことが予測される


3.5次元世界は、潜在意識の世界であり


良くも悪くも願ったことが叶いやすい世界


良い願いであればプラスに作用するが


その反対であればマイナスに作用し


また新たな闇を生んでしまう恐れがある


今後どうなるかは分からないが


ここからまた地球に降りていき


様子を見守っていく必要がある」





ウィーン

扉が開く


カツカツカツカツ

Haruが近付いてくる


Haru「遅くなりました」


Lail「Haru、地球から戻ったのか」


「えぇ、まぁ」


「Ritoを助けたのか」


「.....はい」


「司令センターの人間は原則


転生者の様子を見守るために存在している


その規則を無視してワープをすることは


本来あってはならないことだ」


「はい、分かっています」


「転生者が本来進むべき道を


変更してしまうことは


転生者のその後の人生、レベルにも


影響を与えることになる」


「はい」


「で、RitoはReilaに会えたのか」


「はい


今回は私の独断の判断であり


全ての責任は私にあります」


Rei「いえ、私がHaruに伝えました


原因は私にあります


Ritoが事故で亡くなるのを


予知してしまったんです」


Haru「最終的に決断を下したのは私です


そのための処罰は受けるつもりです」


Lail「Haru、一つ聞く


なぜ、Ritoを助けた


missionも終盤に


差し掛かっていたというのに」


「それは、彼には今回のmissionで


幸せになってほしかったからです


彼は前回のmissionでも


辛い経験をしています


ですから、今回のmissionでは


亡くなって終わるのではなく


せっかくReilaとここまで時間をかけて


築き上げてきた過程が


それから前回のmissionでの経験が


報われてほしかったからです


例え、未来が変わってしまったとしても


結果、二人はとても幸せそうでしたから


後悔はありません」





回想する


Rito

えっ


俺、もしかしてこのまま死ぬのか





キキーーーーーッ





ドン

誰かに突き飛ばされる





えっ





ガッシャーン

車がガードレールに突っ込む





いってー


あれ、俺生きてる.....よな


あっ





Haru「よぉ」


Rito「Haru、何で.....ここに」


「ちょっと用事を思い出してな」


司令センターに本来いるべきHaruが


ここにいるということは


「もしかして、俺を助けに来たのか」


「まぁな」


えっ、それって


「いいのか、俺を助けて」


いや、どう考えてもまずいよな


「あぁ、大丈夫だ」


「何で助けた


俺は本来、死ぬはずだったのに


あの状況はどう考えても助かるはずがない」


「これで予定通りReilaに会いに行ける」


「もしかしてそのために」


「まぁな」


「何で危険を犯してまで」


「俺ら三人だろ」


「三人?どういう意味だ」


「まぁいい、行ってこいよ」


「.....あぁ」


Haruが歩き出す


「Haru」


振り返る


「ありがとう」


「あぁ」





Lail「Haruの言い分は分かった


その件については後ほど判断を下す


その前に今回のmissionの報告を


改めてHaruにも話しておく


Haruが開発した因子により


闇の世界を崩壊させることに成功した」


Haru「それを聞けて良かったです」


「それからもう一つ


4次元世界に上昇する途中にトラブルがあり


今現在地球は3.5次元世界に留まっている」


「3.5.....ですか」


「わざわざ説明をしなくても


分かると思うが、時を待たずして


新たにまた地球に降りていく必要がある


本来ならば


一つのmissionを終えたら


1000年が経過してから行っていたが


今回は状況がこれまでとは異なる


そこでだ


まだ細かいことは決まってはいないが


今回は、特別転生者、普通転生者と


分けることなく転生者として


地球に降りていくこととする」


kail「転生者としてですか」


Lail「そうだ


細かい設定などはこれから決定するが


今回はこれまでとは異なり


自主性を重んじることにした


これから行われるmissionに


参加を望む者は、自ら名乗り出るように


それにより担当地区を決定する」


kei「担当地区ですか」


Lail「そのことについては


後日改めて詳細を伝えることにする


本日より地球時間の5日後まで


転生希望者を募る


各自よく考えて決断をするように


尚、Haruの進退についてだが


Haruはこれまで様々なことで


司令センター並びに地球を救うために


多くの結果を残してきている


とは言え、今回


見守る立場にいながら規則を破り


特別転生者の人生を変更してしまった


よって、総合的に判断をし


Haruは今回、転生者として


地球に降りてmissionをこなすことを課する


Haru、それでいいか」


「構いません」


「では、会議を一旦終了する


5日後にまたここで転生前会議を行う


以上」















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