第29話 逃げグセ
どうなってんだよ、まったく!
外に出られねーじゃねーか、クソ!
しょせんはまだ子の彼は、大人の
なんでこう、いちいち、あいつはタイミングよく出てくんだ? カンオンもないのに!
ん? あんのか? いやないよな。
なんか、べつの
……かもな。
でもこっちには、カンオンあるんだし。
イヤ、あんだぞ!
こっちの方が
なんとかしなくちゃ、なんとか。
なんか、いい手はないのかよ、いい手は!
気ばかりあせって、なにも思いうかびませんでした。じぶんに
――ソルは子であるためか、彼どくじの
その
彼はサイコパスや
いっこうに形は見えて来ませんが、彼が
長時間にわたる
まいったなー、朝までこれかよ……。
彼は横になった
ふと思い立ち、ローカルエリア内で、ヒトの
う~ん……。といったきり、パタッとあおむけにたおれ、彼はゲームをはじめました。
ゲームの
いません。少なくとも
いきつもどりつ、せまいスペースをなんども行き
道に出ると、すぐに
「なにしに出かけたんだ? チクリにでも行ったか?」
子の
「――今だ!」
ナップサックを引っつかみ、ソルは外にとび出ました。
「よし」
ニヤリとします。
でも、ちょっとまって下さい。
ナップサックのなかみ? バレたところで、
もはや彼は、にげることに「なれっこ」になってしまって、ただの
そもそも、にげるという
ふいに立ち止まると、クルッと回り右して、彼は小走りに中に引きかえしました。
彼は、あるモノをさがしていました。シャベル、できればスコップのような、土の
なんとなく、そこが立ち入り
中はうす暗く、ちょっぴりヒンヤリしていました。カンオンが明るさをまし、
ムダに明るい
こんどのドアは、
うめこまれた小さなモニター
「チッ」
オフラインの
右足を
せわしなくパチパチまばたきしたり、おでこを
「ワッ!」
大声を出すソル。
こんどは足ぶみです。その
そりゃそうだよ。あの、じいさんじゃなんだから……。
「まぁ、いいっか」
彼としては、早めにあらめました。
「――ていうか、こんなこと、しているばあいじゃねえよ!」
走り出すソル。
「おい、キンキューじたいだ! おまえ、ここにのこれ!」
走りながら、カンオンにどなります。
「キンキューじたい! イノチが、かかってんぞ!」
自分の
「今だけだかんな! 後でちゃんと
「キンキューじたいだから、はなれろ!」
カンオンのうごきが
――と、
全力で走って、横っ
「とりあえず、すこし休ませろ」
ヘナヘナちどり足で
目のはしに、光りがよぎりました。いつもの
光の
黒い
「おい、にげんなよ」
シルエットの男は、いいました。
「おまえを
ソルは
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