第27話 島の中心部へ
ソルは
ほんとうは、フツフツ
「ゴチャゴチャうるさいよ、おまえは」
一人ごとをいって、キュッキュッと足をならし歩きました。
ふわっと黒い
思わずのけぞり立ち止ます。カンオンでした。
とうぜん
「なんでいんだよ?」
もしかして、オレの方がキケンってこと?
「やばいな……」
よい、という
それともあれか。まだ他のがうごいているとか?
さまざま
今さら、どうにもならんし。う~ん……。どうすんの、コレ?
カンオンにむき直ります。
「今から、
まあ、そうだよな……。
おいつけたとしても、ほとんどエネルギーを使いはたした後でしょう。
「まあ、どうせクラランまで
と、
気をとり直し、歩き出しました。
「な、けっきょく、こうなるだろ」
ゆがんだ
一つだけ
さあ、いよいよ
「あのさ、いいんだけど。もうちょっと、はなれてくれるかな?」
「まぶしくて、まわり見えないんだけど」
「もっとさがってよ」
「もっと、もっと」
「もーっと、もーっと」
「イヤもっと!」
「そんなんじゃダメだよ、ぜんぜん」
「だからもっと、はなれろよ!」
カンオンは二メートルほど前にいました。ゲーム
「なにやってんだよ。かってにやんなよ!」
じぶんでもビックリするくらい声をあらげると、うごきが止まりました。
「あーいいよもう、それで」
なげやりに言いすてました。
さっきより
「チッ、つかえねーな。あいかわらず」
わるいのはメーカーの
道はだだっ広く、うっすら
バタバタと、ほぐれかかった
色あせ古くなった
でっかい
バサバサと
時間の
「で?」
「とりあえず、どうすんだ?」
カンオンというより、
「鳥よ、オレの鳥よ(笑)」
さしずめ、カワセミみたいにホバリングする、黒い鳥でしょうか。カンオンいがいノーリアクション。
「じゃあとりあえず、水でものめるとこ」
「スソ・ガウラー・シティ、北サツマ通り1209」と、マップにしめされました。カンオンが
「まった!」
「人いる?」
青白く
「なんだよ、かのうせいって?」
「えー、いんのかよ……」
よろこぶべきなのに、なぜか、がっかりするソル。赤い
「う~ん」
「じゃあ、そのちかくまで」
「ちかづいたら明かりけせよ」
ふつうなら、
ソルはアーケードに入りました。
とうじの
このアーケード
「心凍らせて~、愛を凍らせて~♪」
ちかづくにつれ、それが
小さい
「心流されて~、愛に流されて~♪」
あきらかに大人の声が、あられもない
「ヤバイよ……」
色んな
ピッタリ、
さらなる
かつての小さな
「消せ!」
なぜか、きゅうにハッとなっていいました。いっしゅんだけ
「チッ」
かつて
となりには、おなじようなクリーム色になったカーテンの下りた、
カンオンが
「かってー」
なかなか、まわってくれません。手がいたくなったので、
シャーッと音がして、どこかでポンプがまわり、ぐぐぐっと
「ブワッ、わっ」
山なりの
「おい、なにやってんだ」
「まぶしいよ」
ふるえる足と
手の中の
もうこうなったら、開きなおるしかありません。こまった人モード、彼は
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